Googleが「Chrome」に歩きながらガムを噛む方法を教えたようだ。
最新の「Chrome 33」ベータ版に「並列コンパイル(Concurrent compilation)」と呼ばれる機能が組み込まれた。これは、同ブラウザにおいて、実行中のウェブページコードから最適化されたバージョンへの変換がより滑らかで高速化することを意味する。
ChromeプログラマーのYang Guo氏は米国時間2月13日、「並列コンパイルは、Chromeにおける遅延を低減するための新たな1歩だ」とブログ投稿で述べた。
JavaScript性能はブラウザには極めて重要だ。ブラウザにおいては、どちらかというと静的なウェブページを読み込むだけではなく、JavaScriptで記述されたウェブベースのアプリを実行する頻度がますます増えている。
最近ではほとんどのコンピュータがマルチコアプロセッサを搭載しており、複数の「スレッド」から成るプログラミング命令シーケンスを同時に処理することが可能だ。Chromeは、あらゆる現代的なブラウザと同じく、最適化というプロセスを通じて、ウェブページやウェブアプリを構成するJavaScriptコードを高速実行可能なネイティブコードへと変換する。ただし、実際に動作しているコードを最適化するのは難しい。
Chromeではこれまで、コードの実行をいったん停止してコンパイルしたコードを最適化バージョンに変更していた。今後は一時停止を行わずに、そうした最適化をバックグラウンドで実行する。
Guo氏は、「コードの実行はコンパイルと並行して続行され、これにより、ユーザーエクスペリエンスをより円滑にすることが可能になる。例えば、並列コンパイルによってNexus 5上で『Octane 2.0』(Google独自のスピードテスト)の『Mandreel』スコアが27%向上するとともに、『Epic Citadel Demo』などのグラフィックスを多用するアプリケーションがChromeにおいて一層円滑に動作するようになった」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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