Microsoftの幹部陣が「Android」アプリを「Windows」および「Windows Phone」でネイティブで実行できるようにすべきかどうかを議論しているという話を筆者もThe VergeのTom Warren氏と同様に耳にした。
仮にMicrosoftがこれを実行することに決めた場合、それらのOSのチームは技術や戦略、位置づけの面で、さまざまな苦労をしなければならないだろう。
それは技術的に不可能だということではない。BlueStacksはAndroidアプリをWindowsで実行する手段を既にユーザーに提供している。実は、ユーザーがあらゆるAndroidアプリをWindowsデバイスにダウンロードして実行することを可能にする「App Player」ソフトウェアの「Surface Pro」向けに最適化された「Windows 8」版をBlueStacksがリリースしたのは、今からちょうど1年前の米国時間2013年2月12日のことだ。
SweetLabsもAndroidアプリやそのほかの非ネイティブWindowsアプリをWindowsマシンで実行する手段をWindowsユーザーに提供してきた。「Pokki」スイートによって、SweetLabsは(「Start Button」および「Start Menu」とともに)アプリストアとゲームアーケードをユーザーに提供している。Pokkiアプリストアを利用すると、ユーザーは従来型のPCデスクトップアプリや「Windows Store」アプリ、サードパーティー製のウェブ/ソーシャルアプリ、さらに、InstgramやTwitterなどのアプリのPokki向けにカスタマイズされた「ユニーク」なバージョンを1つの場所からダウンロードすることができる。
現在、多くのことが変わりつつある。われわれが聞いた話だと、NokiaはMicrosoftのアプリおよびサービスを実行可能なAndroidベースの携帯電話を構築したと考えられている。また、複数のWindows OEMがWindowsとAndroidの両方を実行可能なマシンの計画を発表している。
私の考えでは、Microsoftにとっての最大の問題は、Androidを受け入れる新しい戦略を既存の開発者ベースにどのように説明するのか、ということだ。単純により大規模なAndroidマーケットプレイス向けにプログラムを書くだけで、自分のアプリをWindowsでも使ってもらえるのなら、開発者はなぜ今後もWindows、とりわけ、Windows Store(「Metro」スタイル)市場向けにわざわざアプリを開発する必要があるのか。Microsoftは現在、Windows StoreでレガシーWindowsアプリのダウンロードを認めていない(それらのアプリを掲載することは可能だが、そこからダウンロードすることはできない)。この点で、Androidアプリは便宜を与えられるべきなのだろうか。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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