パイオニアは2月12日、2014年3月期第3四半期(2013年10~12月)の連結決算を発表した。円安効果に加えカーエレクトロニクスのOEM、市販市場の販売増から売上高は前年同期比20.8%増の1263億円、営業利益は売上の増加やコストダウンによる原価率の良化により、同18億円の赤字から28億円の黒字に転換した。
売上高862億円(同26%増)、営業利益27億円(同21億円の良化)となったカーエレクトロニクス分野は、カーナビゲーションのOEM販売が国内や中南米を中心に増加したこと、売上増などにより増収増益となった。
パイオニア代表取締役兼社長執行役員の小谷進氏は「国内カーナビ市場の縮小は構造的なもの、と以前お話ししたが、今期に入ってこの動きが回復基調にようやく転じた。第2四半期でも下げ止まり感はあったが、第3四半期はようやく水面上に出てきた。4月の消費税増税を前に駆け込み需要が期待される第4四半期もこの傾向は続くだろうと見ている」と第4四半期においても好調さを維持する見込みを話した。
消費税増税後の4月以降に関しては「多少の山谷はあると思うが、全体的に景気の回復は続いていると見ている」とした。
一方、第2四半期に続きDJ機器が好調に推移したホームエレクトロニクス分野は、売上高294億円(同18%増)、営業利益4億円(同17億円の赤字)となった。光ディスクドライブ関連機器が減少したものの、利益率が高いDJ機器やCATV機器の売上が増加し、増収に結びついたとしている。
計画を上回る営業利益を達成した第3四半期だが、通期の業績予想は売上高5050億円、営業利益100億円、純利益5億円と、前回の数値をそのまま据え置いた。
2015年3月期については「カーエレクトロニクス関連はOEMのビジネスが大きく伸び、来期の伸びはおそらくほとんどがここからになると思う。事業別ではNTTドコモと協業している情報サービスが収益に貢献してくれると考えている」と話した。
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