Paperの大きな欠点の1つは、あらかじめ定められたカテゴリ単位でフィードをカスタマイズすることはできるが、情報源を選択したり、独自のカテゴリを作成したりすることはできないということだ。このアプリには、厳選されたコンテンツが含まれるいくつかの新たなカテゴリが用意されているが、たとえばモータースポーツのカテゴリに自分が気に入っているレース情報サイトを追加したくても、それはできない。また、提供されているカテゴリに、特定の情報源を追加したり、削除したりすることも不可能だ。つまり、Facebookがコンテンツに関する判断を代わりにしてくれていると言っていいだろう。
Facebook Paperは、使うのも、ニュースカテゴリをフィードに追加するのも楽しいが、これがFacebookファミリのどこに位置づけられるかは難しい問題だ。このアプリは、Facebookとほかの情報源からのニュースを一緒にブラウズする、ビジュアル性の強い新しい方法を提供してくれるが、Facebookがこのアプリで何を目指しているかはわかりにくい。これは、新しい公式Facebookアプリを徐々に浸透させようとしているのだろうか?あるいは、これらのアプリを併用することが前提になっているのだろうか。これらの質問に対する答えは持ち合わせていないが、Facebook Paperは単独でもすばらしいブラウズ体験を提供するものであり、公式アプリにうんざりしているユーザーには、魅力的な選択肢の1つになり得る。
提供されているカテゴリは手始めにはいいが、筆者には、ユーザーに独自のフィードの作成や編集を許す方がずっと良いように思える。
Facebook Paperは、Facebookの閲覧方法を再創造したものであり、ニュースフィードを追加することによって、友人からのニュースと世界のニュースを同時に見ることを可能にした。このアプリのタッチ操作インターフェースはジェスチャーを多用するもので、最初は戸惑うが、しばらく使えばすぐに慣れてしまう。
Facebook Paperは従来の公式アプリを置き換えるものではないし、アップデートとしてリリースされたものでもない。Facebookは、この従来とは異なる新たなブラウズ方法でユーザーを取り戻そうとしているのか、Paperが公式アプリの新たな方向として耐えうるものかを試そうとしているかのどちらかだろう。
つまり、Facebook Paperは、ソーシャルネットワークを最新ニュースと同時に閲覧する方法がほしい人にとっては便利なアプリだが、なぜこのアプリが存在するのかを説明するのは難しいということだ。筆者はこのアプリを楽しんだし、万人にお勧めできるが、このアプリのリリースはFacebookの今後の方向性について、分からないことを増やした。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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