富士フイルムは2月6日、ARを活用したプリントサービスや新プリントサービス、原宿に直営写真店をオープンすることを発表した。
スマートフォンで撮影した動画から静止画を切り出し、簡単に高画質なプリントを注文できる「動画フォト!サービス」を4月下旬より開始する。
動画フォト!サービスは、(1)AR技術を活用してプリントにスマートフォンをかざすだけで、動画と音声がスマートフォンで自動再生する「うごく動画プリントAR」、(2)撮影した動画から切り出された静止画の中から、プリントにおすすめの複数のコマを自動で提示し、スマートフォンアプリからオーダーできる「動画プリント」の2種類がラインアップする。
うごく動画プリントARは、プリントされた写真に専用のビュアアプリを起動したスマートフォンをかざすと、プリントに紐付けられたサーバ上の動画に自動でアクセスし、スマートフォンの画面で動画が音声とともに自動再生されるというもの。
祖父母に子どもの写真を贈るといったケースや、結婚式後のお礼状など、さまざまなシーンで利用できるとしている。
料金は確定していないが、動画プリントで80円程度、うごく動画プリントARは250円~300円程度になるという。
このほかにも、豊富な種類のデザインテンプレートを写真と組み合わせる「デザイナーズプリント」や、光沢を抑えた落ち着いた風合いの「マットプリント」など、プリントがより楽しくなるサービス5種類を、4月以降に順次開始すると発表した。
これらのプリントサービスは、専用ソフトウェア「オーダーキャッチャーNEO」がインストールされた店頭受付機から注文できる。先駆けて2月7日にオープンする直営店「WONDER PHOTO SHOP」でサービスを開始する予定だ。
WONDER PHOTO SHOPのターゲットは、10代から30代の女性だ。20代女性は、スマートフォンで平均で1人あたり年間約500枚の写真を撮影しており、約2割が毎日撮影していることが分かったという。一方で、インスタントフォトシステム「チェキ」で楽しんだり、プリントアウトしてオリジナルのアルバムを作成するなどアナログならではの写真の楽しみ方も若者の間で広がっているという。
「デジタルネイティブはプリントがすぐ出るということに驚き、価値を認めてくれている。リアルへの回帰が起きているのも現実。若年層の新しい楽しみ方、新しい価値が広がっている」(富士フイルム イメージング事業部長の山元正人氏)と語った。
店舗では、スマートフォンなどからプリントが楽しめるほか、スマートフォンでの写真撮影教室や、その他ワークショップなども開催する。また、カメラ・写真アクセサリやアルバムをデコレーションできるマスキングテープ、雑貨なども販売する。仲間とのカジュアルなポートレートを簡単にセルフ撮影できるスタジオ(有料)も用意されている。
プリントしてもらうための施策を重点化し、テストマーケティングの場として社員自らダイレクトコミュニケーションを図る方針だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」