シャープ、情報家電と液晶が収益改善し大幅増益へ--構造改革は手を緩めることなく

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 シャープは、2014年3月期第3四半期(2013年4~12月)の連結業績を発表した。

 売上高は前年同期比21.0%増の2兆1572億円、営業利益は前年同期の1662億円の赤字から814億円の黒字に転換。経常利益は1991億円の赤字から375億円の黒字に、当期純利益は前年同期の4243億円の赤字から177億円の黒字となった。

 第3四半期単独(10月~12月)では、売上高は前年同期比20.2%増の8152億円、営業利益は約17.9倍の476億円、経常利益は18億円の赤字から343億円の黒字に転換。当期純利益は367億円の赤字から220億円の黒字となった。


シャープ代表取締役社長の高橋興三氏

 シャープ代表取締役社長の高橋興三氏は「売上高、営業利益、経常利益、四半期純利益ともに、前年同期を大幅に上回った。営業利益は液晶部門において、特許関連などのエンジニアリングビジネスの収益計上もあり、大幅な増益となった。営業利益率は第2四半期の4.2%から、第3四半期は5.8%へと改善した。四半期ベースの売上高は8000億円を超える水準に改善。営業利益、純利益は2012年度第2四半期をボトムに回復し、営業利益は5四半期連続で、純利益は2四半期連続で黒字を確保した」としたほか、「デジタル情報家電、太陽電池、電子デバイスが大幅な伸長を遂げ、前年同期比で全部門が伸長した。また第2四半期に引き続き、すべての部門で営業黒字を達成した。特にデジタル情報家電、液晶が全社の収益改善に大きく寄与している」と述べた。

 また、同社では、2013年度の通期見通しを上方修正した。売上高は前回公表値に比べて2000億円増の2兆9000億円、営業利益は200億円増の1000億円へと修正。経常利益は据え置きの400億円、当期純利益も据え置きの50億円とした。

 「支払い利息のほか、新興国通貨において、ドルで調達しているため発生している為替差損、資金調達関連費用などの営業外費用の増加により、経常利益、純利益を据え置いた」としたほか、「第4四半期は特別損失や法人税の計上額が増加することから、第3四半期比で悪化し、第4四半期は最終赤字になる見込み」とするが、「2013年度については、期初にあげた数字を達成できる見通しとなった。依然、厳しい経営環境、財務状況にあることには変わりがない。手を緩めることなく、構造改革を加速させ、中期経営計画の必達に邁進していく」と、今後の業績に強い自信をみせた。

  • 部門別売上高

 第3四半期の部門別業績は、プロダクトビジネスの売上高が前年同期比20.3%増の4847億円、営業利益は52.5%増の262億円となった。

  • 部門別営業利益

 そのうち、デジタル情報家電の売上高が7.2%増の2169億円、営業利益が59.4%増の84億円となった。年間予想では、売上高は据え置いたものの営業利益では30億円増の80億円と上方修正した。

 液晶テレビの販売金額は13.0%増の1188億円、販売台数は前年同期比2.3%減の218万台となった。

 「液晶テレビが台数、金額ともに伸長。国内マーケットにおいて底打ち感がみられたほか、欧米、中国でも台数を伸ばした。4K対応AQUOSやクアトロンプロなどの高精細液晶テレビの拡大、60型以上のモデルのラインアップ拡充を図るとともに、新興国などの重点地域における販売拡大が貢献した」と自己分析した。

 同社では液晶テレビの販売金額の通期見通しを200億円増の4200億円へと上方修正した。「4Kテレビとクアトロンプロにより、単価の上昇が図れている」という。

  • デジタル情報家電

 携帯電話の販売金額は前年同期比6.7%増の692億円、販売台数は13.0%増の177万台。「新製品投入の効果もあり増収となった。この分野は、海外携帯電話メーカーとの競争激化など厳しい状況が続くと想定されるが、高精細、低消費電力を特徴としたIGZO液晶搭載モデルや、大画面、狭額縁モデルなどの独自端末の創出とともに、販売強化に取り組む」と述べた。

 プロダクトビジネスのうち、健康・環境の売上高は前年同期比9.7%増の821億円、営業利益が23.9%減56億円。「急激に為替条件が変化するなか、地産地消の推進により、為替インパクトを極小化し、ASEANを最重点地域とした海外事業の拡大に取り組む。ASEANは6億人の市場規模があり、まだ家電製品が普及していない。大きなビジネスチャンスがある市場」と位置づけた。

  • 太陽電池

 太陽電池の売上高は前年同期比94.1%増の1085億円、営業利益は前年同期の19億円の赤字から、59億円の黒字に転換。「国内における住宅用、メガソーラーなどの産業用の伸張や、海外におけるデペロッパ向け事業が好調に推移した。エネルギーソリューションビジネスへの展開や、国内事業の強化により、安定した収益力の強化に努める」と語った。年間見通しは足下の好調ぶりを背景に、売上高で1200億円増の4300億円に、営業利益では110億円増の240億円に、大幅な上方修正を図った。

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