世界中のあらゆるものをつなぎたいと切望しているFacebookは、ユーザー、広告主、投資家とはつながっているようだ。最高経営責任者(CEO)のMark Zuckerberg氏は、これから新たな千年紀が進んで行く間も、その状態を維持したいと考えている。
現在、Facebookの月間アクティブユーザー数は12億3000万人を超える。月間平均ユーザー数は前年比で16%増加し、日間アクティブユーザー数は22%増だ。
お金も動いている。2013年第4四半期、Facebookの中核的な4地域で、広告売上高は前年同期から65%増加した。モバイルユーザー向けに表示される広告はデスクトップユーザーより少ないため、第4四半期の全体の広告インプレッションは8%減少したが、広告1件当たりの平均価格は前年同期比で92%上昇した。
市場も今期の決算を好感している。米国時間2014年1月30日の前場で、Facebookの株価は15%以上上昇。Mark Zuckerberg氏とSheryl Sandberg氏という強力なコンビは、自分たちが事業を運営し、成長させることが、少なくとも今後数カ月間は可能であるということについて、投資家たちから信頼を得たようだ。
決算発表の電話会議で、Zuckerberg氏はFacebookの方向性を明確に示し、10カ年計画の3つの段階について概略を説明した。
「当社の戦略について社内で話し合っている。3カ年計画、5カ年計画、10カ年計画が存在する。3カ年計画の真の狙いは、この電話会議でも多くの質問が出たように、共有に関して新しい種類の体験を構築することだ。5カ年アプローチでは、人々が自らのネットワークを利用して興味深い質問に答えたり、自分の問題を解決したりするのを支援することがメインになる。これに関して、現在取り組んでいる『Graph Search』や『Open Graph』のすべての成果と、人工知能(AI)の初期の成果の一部が、これからの5年間で現れてくることになるだろう。そして10年間というスパンで見ると、当社のInternet.orgに対する取り組みのいくつかの成果が、多くの影響を与えるようになると考えている。この分野に関しては、10年後よりもずっと早い時期にある程度の影響が見られるようになってほしいと思う」
Facebookは今後3年間で、ユーザー1人当たりの平均売上高を大幅に増やし、さらに数億人のユーザーを獲得することを期待している。こうした増加をもたらすのは、より大きな関与を生み出し、さらに高額な料金設定を可能にする、パーソナライズ性とコンテキスト関連性の高い広告だろう。
Sandberg氏は決算発表の電話会議で次のように述べている。「こうしたパーソナライゼーションへの移行は、何世代にもわたるマーケティングの中で最大の変化を表している。Facebookはその変化を先導するユニークな立場にいる。Facebookは、7億5000万人の人々が毎日訪問し、自分にとって重要な情報を発見する唯一の場所だ。モバイルデバイスからアクセスするユーザーもますます増えてきている。人々に関して当社が理解していることを活用して、マーケティングをよりパーソナルなものにする取り組みを大きな規模で続けていくことで、広告の質を劇的に高め、よりパーソナルな発見を促進していくだろう」
さらに、Facebookは現行の一体型のアプリから複数のモバイルアプリ群への移行も進めようとしており、こうしたアプリ群によって、より深い関与を促進し、競合の追撃をかわすことが期待されている。
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