欧州連合(EU)の競争監視当局がGoogleに対して行っている独占禁止法違反調査について、Googleがこれを終わらせるための働きかけとして、一歩進んだ譲歩を提示したと新たな報道が伝えている。
Reutersは現地時間1月29日、この件に詳しい複数の関係筋の話として、Googleが先ごろ、EU競争政策担当委員のJoaquin Almunia氏に新たな是正案を提出し、「はるかに改善されている」と評価されたと報じた。この案の一部については現在も調整中だが、早ければ今週中にも合意が発表される可能性がある。EUと合意に至れば、Googleは、独禁法違反による最大50億ドルの罰金を回避できるかもしれない。
EUは、Googleが検索結果で自社サービスを優先的に表示しているとして、数年前から同社に要請を行っていた。Googleはこれまでの是正案で、競合サービスを目立たせるとともに広告主がサービスを切り替えやすいようにするとしていた。しかし1月に入り、Almunia氏はこれらの是正が十分でないとの見方を示した。
今回の合意が正式発表されれば、Googleの独禁法違反とされる活動をめぐって、同社と競合各社が繰り広げてきた長く激しい戦いにようやく終止符が打たれることになる。これまでの是正案では、GoogleがEUの規制当局に案を提出した後に、Googleの競合各社がこれについて分析し、意見を出すことが許されていた。Reutersの報道によると、当局はすでに競合各社の要望を把握しているため、今回は各社に対してそうした優遇措置はとらないという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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