Macintoshが大々的に発売されたのは米国時間1984年1月24日のことだった。Macintoshは、1984年がGeorge Orwellの悲観的な小説「1984」のようにはならないことを示すことを目指した、新しい種類のパーソナルコンピュータだった。そのことは、発売2日前のスーパーボウル中継で放映された有名なMacintoshの広告で表現されている。Steve Jobs氏はその状況を、AppleはIBMから世界を救わなければならないと説明していた。
「1984年になった。IBMはすべてを望んでいるようだ。Appleは、IBMと互角に戦うことのできる唯一の望みだと考えられている。当初は諸手を挙げてIBMを迎え入れた販売業者は今、IBMが支配し統制する未来を恐れ、自分たちの未来の自由を確保できる唯一の力としてAppleに望みを託している」。これはJobs氏が、「とてつもなく素晴らしい」コンピュータと自身が評するものを紹介する直前に述べた言葉だ。
Jobs氏が率いていたAppleは当時、IBMのPCとMicrosoftのOSから世界を救うことはなかった(コンピューティング業界を新しい道すじへと導く「iPhone」を発表するまでには、それからさらに23年間を要した)が、パーソナルコンピューティングのインターフェースを、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)とマウスに変えることには成功した。
Macintoshはこの30年の間に浮き沈みもあったが、実りある年月を重ね、デザインの象徴であり、トレンドセッターであるという評判を維持している。Macとそれを生み出したチームの30周年を記念して、クパチーノにあるApple本社近郊のフリントセンターで記念祝典が開催される予定だ。Jobs氏が30年前に、壇上でMacを世界に紹介したまさにその会場である。
All Planet Studios、コンピュータ歴史博物館(Computer History Museum)、Macworld/iWorldが、2014年1月25日のMacintosh30周年記念祝典を主催する。
同イベントでは、初代Macintosh開発チームに在籍した多くのメンバーと、Macの初期の時代に制作された未発表のビデオが紹介されるほか、「サプライズ」ゲストも予定されているとAll Planet StudiosのGabreal Franklin氏は述べている。また、「1984」のコマーシャルを制作し、「ブレードランナー」などの映画の監督も務めたRidley Scott氏が、あの有名な広告を制作した経験について語るという。
チケットはTicketmasterで109.75~140.80ドルで販売されている。収益はコンピュータとインターネットリテラシーの推進を目的とする慈善活動に寄付される予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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