サンフランシスコ地方検事のGeorge Gascón氏は米国時間12月18日、Appleがすべての端末上で同社のセキュリティ機能「Activation Lock」を有効化するべきであることを示すとする調査結果を公表した。
Activation Lockは「iOS 7」ユーザーを対象に提供されており、利用するには追跡機能「Find My iPhone」(iPhoneを探す)を有効化する必要がある。Activation Lockを有効にすると、「iPhone」または「iPad」が権限のないユーザーによってリセットされることを防ぐことができる。Gascón氏の調査では、iPhone所有者の78%がこのセキュリティ機能を有効化していると回答した。それは、Appleが同技術を、同社の全スマートフォン上で標準として有効化するべきであることを示していると同氏は述べている。
「Appleは、顧客を保護するための手段を示し、努力を払っているという点において、称賛されるべきだが、同社の対策にどれだけの効果があるかについてはまだわからない」とGascón氏は声明で述べた。「Activation Lockを完全に有効化するまでは、多くのiPhone所有者がその対策を有効化しないままになっているようである。これでは、この機能が有効化されているiPhoneとされていないiPhoneの区別がつかないため、iPhoneユーザーは(同機能を有効化している場合でも)盗難のリスクを負うことになる」(Gascón氏)
調査は、11月4日~19日に主にサンフランシスコ湾岸地域に居住する約313人を対象に実施された。回答者の90%がiPhoneを所有し、84%がiOS 7搭載のiPhoneを所有してFind My iPhone機能を有効化していた。
今回の調査結果は、すべてのスマートフォン上での「kill switch」機能の有効化をあらためて推進する動きの一環である。ニューヨーク州検事総長のEric Schneiderman氏も推奨するこのセキュリティ機能によって、通信事業者は盗難に遭ったスマートフォンに対し、操作を不可能にするメッセージを送信することができる。これまでのところ通信事業者は、プライバシーとハッキングのリスクが大きすぎるとして、同機能の追加に抵抗する姿勢を示している。
しかし、Gascón氏とSchneiderman氏は、kill switch機能は、増加するスマートフォン盗難に対処するための重要な抑止策になると主張している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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