Facebookが2012年5月に新規株式公開(IPO)を行った際の問題をめぐる物語は、今後も続くことになった。Reutersの報道によると、Facebookや投資銀行側はIPOに関する裁判をもう終わりにしたいと考えていたが、米連邦地方裁判所のRobert Sweet判事がこの裁判の継続を決定したという。
ソーシャルネットワークのFacebookは、2012年5月に160億ドルでIPOを実施した直後からこの大規模な法廷闘争の渦中に置かれた。同社の株式は38ドルでNASDAQに上場し、株価は取引開始直後はやや上昇したものの、その後何週間にもわたって下落を続けた。
そのため、多くの株主がFacebookを訴えた。これらの株主は、Facebookが自社の売上高の成長予測に「深刻で顕著な下方修正」が加えられることを、IPO前の重要な時期に開示しなかったと主張した。
しかし、2013年2月、Sweet判事はFacebookに有利な判決を下し、一連の訴えを棄却した。判事はその際、株主が起こした訴訟のうち4件について、Facebookが売り上げ見通しを公開する義務はないとの判断を示した。判事はこの際、同社はすでにモバイル事業に対する障害について「明確で詳細な警告を行っていた」と述べていた。
だが、Facebookにはまだ対処すべき訴訟が残っている上、その後に他の株主からも訴えを起こされている。Sweet判事の今回の判決文は米国時間12月18日に公開されたが、判決が下されたのは12月11日のことだった。
Sweet判事は83ページに及ぶ判決文の中で、「同社が行ったとされるリスク警告は、売り上げの減少が実際にはすでに発生していたにもかかわらず、単なる可能性であるかのような誤解を招く表現だった」と述べていると、Reutersは報じている。「原告には、同社の将来および現在の売り上げについて、投資家を誤解させかねない、あるいは実際に誤解させることになった重大な不実表示という、十分な訴訟理由がある」
この訴訟の被告は40名を超えており、その中には、Facebookの最高経営責任者(CEO)を務めるMark Zuckerberg氏、最高執行責任者(COO)を務めるSheryl Sandberg氏、Morgan Stanley、Goldman Sachs、およびJPMorgan Chaseが含まれている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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