それでは実際の音を聴いてみよう。プレーヤーはiPod nanoを使用。イコライザはフラットのまま、いろいろなジャンルの音楽を聴いてみる。
ロックから、Eric Clapton「Change the World」。イントロから低音が豊かに広がる。ギターのつま弾く運指が確かに、細やかに聞こえる。解像感もありながらダイナミックな感覚を得られる音質は、まさにハイブリッドドライバの恩恵だ。
女性ボーカルから、Norah Jones「Don't Know Why」。低音寄りのサウンドで、温かみのあるニュアンスが強くなる。ボーカルはしっかり立っており、ピアノ、ギターを心地よく聴くことができる。音像を感じられるバランスのよい鳴りで世界観もマッチする。
テクノというべきかJPOPというべきか、Perfume「Spring of Life(Album Mix)」。エレクトロ感がより強化されたミックスでほどよいBPMが心地よい1曲。低音の迫力が増強され、ライブ感がある音が効ける。キラメキよりもタテノリが強くなる音の力強さがある。
HIPHOPから、RHYMESTER「The Choice Is Yours」。メリハリのある、低音の効いたサウンド。たたみかける迫力のボーカルとリズムが爽快だ。SE音や背景で重なる音もしっかり描き出してくれる。ロックとテクノと近い、音の圧を体感できる。
全体的には低域寄りの迫力あふれるサウンドで、音楽ジャンルを問わずメリハリの効いた音が楽しめる印象。とはいえ、低音重視すぎることはなく、背後でさり気なく鳴っている音も聴き取れるなど、バランスの良さも伺える。バランスドアーマチュアドライバとダイナミックドライバがそれぞれの役割を果たした出音はまさに、最適なドライバ配置が功を奏していると言える。
また、最初は少し硬めな音かなと感じる部分もあったのだが、聴きこむほどにだんだんドライバがこなれてくる感覚があり、好きな楽曲でエージングするとより自分好みの音になりそうだ。2013年はさまざまな“ハイブリッド”が市場を賑わせているが、2つものハイブリッド構造を持つ本製品の実力は、マクセルの本気度を感じさせてくれる充実の仕上がり。その音を是非確かめてほしい。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」