「ルールが甘かった」--楽天が優勝セールでの不当価格表示について説明 - (page 2)

岩本有平 (編集部)2013年11月11日 23時07分

 今回のセールでは、同社の主催する優勝セールに申請の上で参加した「正規」のセール参加店舗と、自発的にセールを実施した「非正規」の店舗があった。前述の店舗は非正規のものを指している。

では正規のセール商品の状況はどうだったのか? 実は一部報道やネット上で「一般的な価格と比較して高いのではないか」と指摘された商品が複数あった。楽天市場に出店する「お取り寄せグルメ産直食卓」などは、10個入り1万2000円のシュークリームを77%引きの2600円で販売していた。これに関しては、卸元が出店者に対して詳細を調査している発表。その後、出店者から「手違いで金額が表示されてしまった」という旨の説明を受けたと発表されるに至った。

 楽天では、上記のシュークリームのケースをはじめとして、報道やネット上で指摘された5商品についても調査を実施。うち3商品を正規のセールとして受理していたと説明した。楽天では、セール時の価格について「以前に登録された元値とセールの価格が著しく変化していないか」という基準でセール前に機械的に商品をチェックを実施していたが、(1)元値が初めて登録される場合、(2)以前に登録された元値と今回の価格が同じ場合——という2つのケースについては同社のチェックを通過して販売されていたと説明する。前述のシュークリームは前者にあたるという。

 三木谷氏は農産物や海産物、高級品や為替で価格が大きく変動する輸入品などがあり価格設定は難しいとしながらも、「(楽天市場で)設定しているルールにはすべての店舗が基本準拠していた。しかし設定していたルール自体が少し甘かったのではないか」と語った。

 同社では再発防止施策として、(1)表示できる元値の種類を当店通常価格とメーカー希望小売価格に限定すること、(2)販売実績をもとに、基準に該当する価格のみを「当店通常価格」として登録できるシステムの構築、(3)セール企画参加表明店舗以外へのセール名称の無断使用禁止、(4)規約やガイドラインを遵守しなかった場合の対応の厳格化——を進めると説明。さらに二重価格専用の問い合わせ窓口を設置。ユーザーの対応に注力するとしている。

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