Motorolaは、スマートフォンユーザーが自分の携帯端末の着信音や壁紙、本体カラーだけでなく、本体の形状や機能までカスタマイズできるようにする新しい取り組みを発表した。
Google傘下のMotorolaは米国時間10月28日、モジュール性の高いスマートフォンを作る無料のオープンハードウェアプラットフォーム「Project Ara」を発表した。同社がエンドスケルトン(構造フレーム)と呼ぶものにディスプレイやキーボード、追加バッテリなど、ユーザーの選んだスマートフォンモジュールが搭載されるようになる。このアプローチは、ユーザーが故障したモジュールを交換したり、技術革新に応じてアップグレードを行ったりすることを可能にし、今日のスマートフォンよりはるかに長い間、最新の状態を保つことのできる携帯端末を実現するはずだ。
Motorolaは同社公式ブログへの投稿の中で、「われわれの目標は、ユーザーと開発者、およびスマートフォンの関係を今より思いやりと表現に富み、より開かれたものにすることだ。自分のスマートフォンの機能と外観、製造場所、材質、価格、所有期間をユーザーが決められるようにすることだ」と述べた。
Motorolaがスマートフォンのカスタマイズに取り組むのは今回が初めてではないが、Project Araはその取り組みを大幅に前進させるものだ。同社は2013年夏、「Moto Maker」サービスを開始した。「Moto X」端末購入者は同サービスを利用してさまざまなカスタマイズを行うことが可能で、内蔵メモリや壁紙、本体のシェルの前面と背面、およびアクセントカラーを含む本体やインターフェースの特徴を自由に組み合わせることができる。
1年以上前から準備が進められていたProject Araは先頃、「Phonebloks」の考案者であるDave Hakkens氏と提携した。自分仕様のスマートフォンを作るというPhonebloksのアプローチは依然として概ね初期段階にあるが、オンラインで大きな関心を集めており、100万人近くの人々がサポーターとして登録している。
Motorolaは公式ブログへの投稿の中で、「われわれは、『Android』プラットフォームがソフトウェア分野で実現したのと同じことをハードウェア分野で実現したいと考えている。Androidは、活気のあるサードパーティー開発者エコシステムを作り出して、参入障壁を低くし、革新のペースを加速させた。そして、開発期間を大幅に短縮した」と述べている。
Project Araは、同プラットフォーム向けモジュールを作成する開発者の募集を数カ月以内に開始する計画だ。さらに、モジュール開発キットのアルファ版を2013年冬にリリースする予定である。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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