Appleは、同社が独占禁止法に違反して電子書籍の価格操作を企てたとの判断を米連邦地裁が7月に下し、9月に是正を命じたことを不服として上訴した。
Appleの弁護士Orin Snyder氏が米国時間10月3日、「上訴申立書」を第2巡回区連邦控訴裁判所に提出し、この申立書は4日に電子記録システムに登録された。Apple側が目指しているのは、上訴によってニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所のDenise Cote判事の決定を覆し、Appleに出版社との契約を変更して外部からの監視要員を2年間雇用するよう義務付けた命令を無効にすることだ。
申し立ての具体的な内容は、地方裁判所と控訴裁判所のどちらの電子記録システムでもまだ公開されていない。
だがAppleは、上訴の際に主張すると見られる内容を、この裁判における過去の書類で示唆している。
Apple側の弁護士事務所が8月8日にCote判事に送った手紙には、小売業者ではなく出版社が価格を設定するというモデルの持つ競争促進的な側面について経済の専門家たちが行った証言を連邦地方裁判所が取り上げず、Appleと出版社があのような形で契約を結ぶに至った、共謀と関係のない理由を考慮しなかったと書かれている。また、AmazonとGoogleの証人の信頼性に関する問題も連邦地方裁判所は無視したとしている。
訴訟日程の提案の中でAppleは、法的基準が正しく適用されているかという問題を上訴審で取り上げる可能性があると述べた。たとえば、最高裁判所の権限について論じることや、競争的環境の条件を裁判で取り上げる戦略で優位に立てるかどうかを考えるということだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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