10月2日、国内でもサムスンの新スマートフォン「GALAXY Note 3」とスマートウォッチ「GALAXY Gear」がKDDIから発表された。初代GALAXY Noteから発売してきたNTTドコモも秋冬モデルで発表するものと予想される。グローバルでは、9月25日から販売を開始している。
GALAXY Note 3とGALAXY Gearの開発コンセプトやデザインなどについて、Samsung Electronics韓国本社の担当者に話しを聞いた。
GALAXY Note 3の開発を担当した無線事業部 Insight Marketing Group 課長のKIM Dongjeon(キム・ドンジョン)氏は発表当初、「大きいスマートフォンは受け入れられないという評価があったが、実際には新しいカテゴリを築いた製品として評価されている」と自信を見せる。
GALAXY Noteシリーズは、日本ではまだ浸透しているとは言えない状況にあるが、電話とタブレットの中間的な存在を意味する「phablet」(ファブレット)と呼ばれる製品は、GALAXY Noteが先駆けだ。お膝元の韓国ではGALAXY SシリーズよりもGALAXY Noteシリーズのほうが人気がある(韓国メディア記者談)といい、グローバルでも好調という。
GALAXY Noteシリーズは、2011年10月にグローバルで初めて販売を開始した。初代のディスプレイサイズは5.3インチだったが、GALAXY Note 2は5.5インチを搭載。今回のGALAXY Note 3ではさらに大きく5.7インチの大画面(1920×1080)へと進化しながら、サイズは幅79.2mm×高さ151.2mm×厚さ8.3mm、重さは172gと薄く軽くなった。
「GALAXY Note 3をなぜ消費者が買うべきなのか。いつも開発するときに、消費者がどう優位になるかを考えている。グローバルでGALAXY Note 2ユーザーに調査し、どうするべきか考えた」(キム氏)とし、ユーザーの声をもとに進化させた製品とアピールした。
GALAXY Noteシリーズを好んで使っているのは、「比較的若くて、流行に敏感な人たち。所得も高い層で、iPhoneからの乗り換えも29%いる」と説明する。
なぜGALAXY Noteを購入したのかについて、大画面であることとタッチペン「S Pen」により、YouTubeなどの動画が見やすく、さらにペン操作でマルチタスクの操作が便利なことが要因と見る。
ユーザーが次のGALAXY Noteに期待していることについて、大画面でもっといろいろなことがやりたい、S Penを生産的な形でいろいろなことをしてみたい──といった調査結果をもとに、「日常の“いつものこと”を便利に楽しく使えるスマートフォンを考えた」とした。
そのポイントは“Air Command”と呼ばれるメニューと、大画面を生かし、1画面で複数のウインドウやアプリケーションが動かせるマルチタスクの機能にある。Air Commandは、S Penを画面から浮かせた状態でS Penのボタンを押すと表示される5つのメニューにより、さまざまな操作が行えるようになった。
また、これまでになく筐体のデザインにもこだわった。背面を見ると、端にステッチが施されており、見た目はレザー風に仕上がっている。レザー風、というとおり実際の素材はレザーではなくポリカーボネート(プラスチック)なのだが、触ってみるとマットで指紋もつかず高級感がある。
この点について、GALAXY Note 3のデザインを担当した無線事業部 製品デザイングループ 部長のKIM Taejoong(キム・テジュン)氏は、「GALAXY Note(初代)のときから、質感の表現を考えていた。ノートをノートらしく表現するのはレザーがいいと思っていた。(コストの兼ね合いから)プラスチックながらも、レザーの風合いにした」と語った。
GALAXY Note 2から3を開発するにあたり、工夫したところはどんなところか。「GALAXY Note 2は最先端のデバイスとして注力したが、3ではノートらしく(機能的にも、ボディにも)アナログ的な要素を入れた。人間が使っている手帳の要素を取り入れることに注力した。デバイスは、長く経つと古くなって使いたくなくなるが、使えば使うほど友達になるようなものをつくりたかった」(キム氏)
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