グーグルのGoogle Glassをはじめ、アップルの時計型ウェアラブルデバイス「iWatch」の噂が取り沙汰されるなど、高機能なウェアラブルデバイスが注目を集めている。
そんな中で、現在のところGALAXY Note 3との連動に限定されてはいるが、世界各国で一般向けに発売されたAndroid搭載の腕時計型デバイスが「GALAXY Gear」だ。主な機能は、「電話」「カメラ」「通知」「音声メモ」の4つを備える。
1.63型(320×320)のディスプレイを搭載し、重さは73.8g。GALAXY Note 3と連携させておけば通話やメールの通知などをGALAXY Gearで受けられる。また、GALAXY Gearには1.9Mのカメラが搭載されており、画面をタッチするだけで撮影が可能だ。撮影した画像や録音した音声は、即時にGALAXY Note 3に自動転送できる。バッテリは315mAhを搭載し、25時間以上の駆動が可能としている。
GALAXY Gearの開発を担当した開発無線事業部 NBD Group 課長のLEE Myunghwan(イ・ミョンファン)氏は、「コンパニオンデバイスとして開発したもの。マスターデバイスはスマートフォン」と話す。大きくなったスマートフォンを肌身離さず持ち歩くのは大変だ。机に置いたままちょっと席を外せること、カバンに入れたままでも随時メールチェックや電話を受けられることなどを想定した製品だ。
ユーザーエクスペリエンスデザインを担当する無線事業部 UX Innovation Group 課長のPARK Hyunmi(パク・ヒョンミ)氏は、「瞬間をのがさないこと。スマートフォンを手に持っていなくても、自由にいろいろできること。スマートに自由になれることを期待している」と話す。
いつでも逃さず電話やメールを受けるためのアイテムかと思いきや、「現代はすぐにメールを確認しなければならないストレスがある。GALAXY Gearでは、選んだ情報だけを得られる」(イ氏)とも説明する。
GALAXY Gearは、標準の機能のほか、対応するアプリケーションの中から選んでインストールすることで機能が有効になる。例えば「メールを受けたくない、LINEは受けたくない」と考えたらアプリをインストールしない、機能をオフにするといったことも可能としている。
しかし、なぜ時計型のデザインを選んだのか。無線事業部 製品デザイングループ 課長のSONG Junyong(ソン・ジュンヨン)氏は「ウェアラブルなものなので、ファッション性が大事。着用の感覚も大事。いろいろ協議しながらいろいろな素材や形にトライしてきた。ブローチ型やペンダント型なども検討したが、時計型が一番使いやすいと考えた。また研究していきたい」と話す。
また、正方形のディスプレイを採用したことについて、「今より長くなったら女性には大きすぎるし、これより小さいと見えにくくなる。いまが一番いい比率と考えた」と説明した。
GALAXY Gearは、GALAXY Noteを使用する層と同様に、若い人からシニア層まで幅広く愛されるものを狙ったという。また先端のアイテムながら女性もターゲットという。
今回、ラバーバンドを採用し、ディスプレイの周りや留め金の部分はメタルを採用した理由について、「高級ブランド好きな人やスポーティなものが好きな人、皆から愛されるものをつくるために中間のものを使った。ストラップはラバーでスポーティに、枠はメタルを採用し、カラーも6つを準備した」(ソン氏)とした。
今回の説明会の中で、記者たちから歓声が上がったデモ機能の一つが「音声メモ」だ。ボイスメモをGALAXY Gearで録音し、GALAXY Note 3と連動させると、5分以内の音声がテキストに変換されて表示されるというもの。実際に記者が数秒の音声で試したところ、一度でミスなく変換された。ただし、録音する音声が長くなれば、おそらく誤りも増えると思われる。
なお、このGALAXY Gearで録音した音声はGALAXY Note 3に転送され、さらにサムスンのサーバを通じて変換される仕組みだ。グローバルモデルで、日本語も含め11言語に対応しているという。音声とテキストが同時に保存できるのも特長のひとつだ。
GALAXY Gearの開発にあたっては、長い期間準備をしていたという。「今のサムスンの最善を尽くしたものとして提供する。ユーザーが使いこんでいくうちに、愛されていく製品と確信をもっている。お客様たちの声の反応を楽しみにしている」(ソン氏)と語った。
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