Googleは先頃「Gmail」で発生したサービス障害について、影響を受けたユーザーに対し、そうした混乱は二度と起こらないと納得してもらえるよう努めている。
米国時間9月23日、Gmailのメッセージ受信が遅延し一部の添付ファイルがダウンロードできないという現象を、多くのユーザーが確認した。GoogleのApp Status Dashboardには、問題の発見から最終的な解明に至る一連の事象が詳しく記されている。
Gmail担当サイト信頼性シニアエンジニアリングマネージャーを務めるSabrina Farmer氏は、24日付けのGoogleのブログ投稿で今回の問題を謝罪し、原因は2重に発生したネットワーク障害だったことを明らかにした。Farmer氏はこのような障害を「極めてまれなケース」であるとし、2つのネットワーク障害は無関係だと述べた。しかし、2つが同時に発生したことでユーザーへのメッセージ送信が滞ったとした。
Farmer氏によると、Gmailユーザーが実際に受けた影響は人によってさまざまだという。約71%のメッセージには遅延が発生しておらず、残りの29%については平均2.6秒の遅延があった。ただし、遅延したメッセージのうち1.5%は受信するのに2時間以上かかったという。さらに、容量の大きい添付ファイルをダウンロードしようとしたユーザーの中にはエラーが発生するケースもあったという。しかし、Gmail自体は使用可能な状態になっており、ログイン、メールの閲覧、メッセージの送信は可能だった。
それでも、Googleは今回の障害の発生を受けて再発防止策に乗り出した。具体的には次の通りだ。
「われわれは、可能性の極めて低い2重のネットワーク障害が発生した場合でも、Gmailのバックアップ容量を含め、十分なネットワーク容量を確保するための対策を講じているところだ。さらに、今後万が一同様の問題が発生した場合、ネットワークの容量不足に対して、よりうまく対処できるようにGmailのメッセージ送信方法を変更する計画だ。最後に、ネットワーク障害にさらに迅速かつ効果的に対処できるよう、社内慣行を改善する」(Farmer氏)
Farmer氏は、上記を含むさまざまな改良を今後数週間のうちに実施していくことを約束した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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