鍵を握るのは「ネットワークの厚み」--ドコモ加藤社長がKDDIに反論

藤井涼 (編集部)2013年09月20日 16時11分
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 「とにかくドコモはつながるという“信頼”、いつでも快適にご利用できる“安心”、この2つを提供するために、つなぐ努力とつなぐ技術をもって徹底的に強化していきたい」――NTTドコモ代表取締役社長の加藤薫氏は9月20日、新型iPhoneの発売記念セレモニー後に記者会見を開き、ドコモのネットワークの優位性をアピールした。

  • NTTドコモ代表取締役社長の加藤薫氏

 iPhoneの新モデルである「iPhone 5s」と「iPhone 5c」は、広範囲でLTEネットワークにつながる800MHz帯に対応している。総務省が公開している各社のLTE基地局免許許可数の内訳データ(8月3日時点)によれば、800MHz帯の基地局数はKDDIが最も多く、同社代表取締役社長の田中孝司氏は「KDDIが断トツでこの秋以降やっていける」と強気の姿勢をみせていた。

 加藤氏はこの点について「免許の単純な合計数だけではエリアの充実度は測れない」と反論。重要になるのは基地局を設置するサイト(地点)ごとのネットワークの“厚み”だと主張する。たとえばドコモでは、2GHz帯、1.7GHz帯、1.5GHz帯、800MHz帯の4つの周波数帯を保有しており、各周波数帯の特性を生かしたエリア構築が可能になると語る。

 また、LTEサービス「Xi」の基地局数は9月時点で約3万7000局となっており、2014年3月末には約5万局まで増設。75Mbps以上の高速通信に対応した基地局は、現在約2万8000局だが、こちらも3月末までに約4万局まで増やす予定だ。さらに加藤氏は、一般的なLTE基地局は3方向へ電波を飛ばす3セクタ構成を採用していると説明。一方、ドコモでは2GHz帯の6セクタ基地局を都心部を中心に展開していることから3セクタの倍の容量を持てるとした。

  • 4つの周波数帯を運用

  • Xiの基地局数の推移

  • 都心部では6セクタ基地局を展開

 「『ドコモのネットワークは最高だ』と言っていただけるようにさらに磨き上げていきたい。またネットワークは生き物でありトラフィックは時間とともに変化する。それらをいつもウォッチしながら最適な状態にチューニングしていく努力を続けていく」(加藤氏)。

iPhone発売でAndroidスマホはどうなる?

 ドコモは、アップルと条件面で折り合いがつかず、長年にわたりiPhoneの取り扱いを見送ってきた。具体的には、アップルによる販売台数のノルマの高さや、垂直統合型のアップルと、自社のクラウドサービスを幅広い端末で利用可能にしたいドコモのビジネス戦略の相違などだ。

  • iPhoneでは10月まで「spモードメール」を利用できない。「大変ご迷惑をおかけしていることをお詫びしたい」と加藤社長

 今回、iPhoneの導入に踏み切った理由について加藤氏は「やはりドコモのネットワークでiPhoneを使いたいという声が多かった」と説明し、MNPの転出増が続く現状については触れなかった。今後のAndroidスマートフォンとの販売比率などについては、広がった選択肢の中から「顧客が自分にあったものを選ぶだろう」との見方を示す。

 また、iPhone販売による事業計画の見直しや冬春モデル以降の端末ラインアップ、MNPの転入増のタイミングなどについては、「iPhoneの販売状況などをみながら検討したい」と説明し、具体的な言及は避けた。

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