FAQ：「iPhone 5s」と「iPhone 5c」--購入前に知っておきたいこと - (page 2)

　いい質問だ。AppleはiPhone 5sと5cを、米国とその他8カ国で、現地時間9月20日午前8時から販売する。iPhone 5cは、9月13日から予約できる。

　いい質問だが、理由ははっきりとは分からない。一般に、予約は小売店が製品の色やストレージ容量の各オプションに対する需要を予測するのに役に立つ。例えば5cには10種類のオプションがある（色5種類、容量2種類）。では、なぜ5sの9種類の組み合わせ（色3種類、容量3種類）には、予約を用意しないのだろうか？

　iPhone 5sには予約の妨げになるようなサプライチェーンの問題があるのかもしれないし、Appleは世界的に5cの方が5sよりも多く売れると予想しているからかもしれない。

　また、購入予定者を予約に縛り付けることで、カラフルでプラスチックボディの新しい5cの製品ラインを確立する助けになるとAppleが思っている可能性もある。Appleは5sには、販売数を増加させるための施策は必要ないと考えたのかもしれない。

　ポリカーボネートのボディは側面までを覆っているが、iPhoneの前面はガラスだ。思い出してほしいのは、AppleがiPhoneにプラスチック素材を使うのは、これが初めてではないということだ。3Gと3GSには、どちらもプラスチック素材が使われている。

　もちろんだ。iPhone 5cではSiriは使えないといううわさも流れていたが、この安価なモデルでも、Appleの例の小粋なボイスアシスタントを使用することができる。

　いい質問だが、答えは「分からない」だ。もし、多くのアナリストが予想するように、「c」シリーズが大いに売れれば、Appleが今後もこういったミドルレンジのデバイスに投資する可能性は高い。iPhone 5cはあまり高すぎず、中間的な市場での競争力が強いと思われる。また、ほとんどのキャリアに提供されるため、今後もこの種の機種が提供されるようになる可能性は十分にあると言える。

　主力機種の簡易モデルをリリースするのは、スマートフォンメーカーの常とう手段になってきている。2013年にも、サムスンの「GALAXY S4 mini」やHTCの「One mini」などの例があった。

　確かなことはAppleしか分からないが、われわれは、これはiPhone 5cの売り上げを伸ばし、新しい製品ラインとプラスチック素材を普及させるためではないかと考えている。5sは基本的に5cと同じハードウェア部品を使用しているため、両方のモデルを維持すると、紛らわしい上に商品がかぶってしまう。