UPDATE Microsoftは数カ月前、「Windows 8」を既に使用しているすべてのユーザーに対し、「Windows 8.1」へのアップグレードを無償で提供する予定だと発表した。これについては、今でもそのとおりである。
しかし、同社関係者らは米国時間9月17日、「Windows」の旧バージョンを使用しているユーザーに対するWindows 8.1の販売価格について詳細を明らかにした。「Windows XP」「Windows Vista」「Windows 7」のいずれかを使用するユーザーに対するWindows 8.1の販売価格は119.99ドル、「Windows 8.1 Pro」は199.99ドルになる予定である。Windows.comからのダウンロードであっても、小売店舗で販売される小売パッケージ版のDVD製品であっても、これらの価格が適用される。これらの価格は、Windowsの旧バージョンを使用するユーザーに対してMicrosoftが課した、Windows 8と「Windows 8 Pro」へのアップグレード価格と同額である。
ただし、Windows 8.1の価格については、特筆すべきいくつかの新しい注意点がある。
まず、Microsoftが今回発売するのは、「完全版のソフトウェア」である。つまり、Windowsの旧バージョンを使用していなくても、これらの価格で新しいバージョンを入手することができる(Microsoftはこれまで、Windowsの旧バージョンを使用するユーザーに対して「アップグレード版」、それ以外のユーザーに対して「完全版」を提供していた)。Microsoft関係者らは、「特殊な技術的事由を抱える」顧客からのフィードバックに基づき、今回の変更を導入したと述べた。具体的には、今回の変更による恩恵を受けるのは、ユーザーがPCをゼロから構築する、仮想マシン環境でWindows 8.1を稼働する、または、自分で選択したハードウェア上の2つめのハードドライブパーティションでWindows 8.1を稼働することを考えている場合である。
2つめは、Windows 8からWindows 8.1へのアップグレードによってどのようなことが予測されるかについて、Microsoftが既にいくつかのガイダンスを示していることである。Windows 8.1のコンシューマープレビュー版をインストールしたユーザーは、プレビュー版からRTM版への移行時に、IntelとARMのどちらのハードウェアにおいても、アプリ(「Metro」スタイルアプリとデスクトップアプリ)を再インストールする必要があると同社関係者らは述べた。プレビュー版をインストールしておらず、Windows 8から直接Windows 8.1へとアップグレードする場合は、アプリを再インストールする必要はない。これについては、これまでのガイダンスどおりである。
Windows 7を使用していてWindows 8.1にアップグレードしたいユーザーは、(『Microsoft Office』を含む)デスクトップアプリも再インストールする必要がある。17日付けのブログ投稿によると、ファイルはすべて維持されるが、アプリは維持されないという。
Microsoftはユーザーらに対し、XPやVistaを稼働するPCでもWindows 8.1をサポートできる可能性はあるが、そのような場合に対し、同社はWindows 8.1へのアップグレードを推奨しないとしている。ただし、ユーザーがこれをしてはいけないというわけでも、あえてそうするユーザーをMicrosoftがサポートしないというわけでもない。同社は、旧式のハードウェアでWindows 8.1を稼働しても最適なエクスペリエンスは得られないとして、それを推奨しないというだけである。それでもXPやVistaからWindows 8.1にアップグレードするユーザーに対し、Microsoftは、ダウンロードではなく販売されるDVDを購入し、DVDからブートしてWindows 8.1をクリーンインストールするように助言している。その結果として、ファイル、設定、プログラムは移行されないので、ユーザーは、ファイル、設定、プログラムのバックアップを取って、これらを再インストールする必要がある。
さらに、Microsoft関係者によると、Windows 8.1搭載の新しいデバイスを今後年内に購入したユーザーは、「Windows 8.1 Pro Pack」を99.99ドルで購入できるようになるという。Windows 8.1 Pro Packは、Pro限定の全機能のサポートと「Windows Media Center」を追加する。「Windows 8.1 Pro」を利用しているユーザーは、アドオンとしてWindows Media Centerを9.99ドルで購入できる。
Microsoftは17日、TechNetおよびMSDNに登録しているボリュームライセンス顧客を対象に「Windows 8.1 Enterprise」RTM版の提供も開始している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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