Twitterは米国時間9月12日、ツイートを通じて新規株式公開(IPO)の申請を行ったと発表した際、米証券取引委員会(SEC)に書類を「内密に提出した」と述べていた。
多くの人にとってこの言い回しは聞き慣れないものだが、IPOの専門家によると、標準の公開版S-1書類よりはるかに大きな利点をTwitterにもたらす違いがあるという。
2012年に成立した「Jumpstart Our Business Startups Act」(JOBS法)により、年間売上高が10億ドル未満の企業はIPOの登録手続きを非公開で開始できる。フロリダ大学で企業財務を教えるJay Ritter教授によると、この方法を選択するのにはさまざまな理由があるという。
まず、非公開での申請は、Twitterのような企業が書類に記載する文言についてSECとの間で交わす複数回のやり取りをすべて非公開で行えることを意味する。つまり、企業が正式にIPOを実施する際(この時点で初めて申請書類が一般に公開される)、事前に非公開で申請していなかった場合よりも、記載内容がはるかに整理されて期待に応える準備が整ったものになっているはずだ。
さらに重要なことに、ソーシャルネットワーキングのような競争の激しい業界では、非公開で申請することで、SECとやり取りする数週間はTwitterの書類(これには会社、顧客、売上高、ユーザーなどに関する重要な情報が含まれる)を非公開にしておける。Ritter教授によると、Twitterが「さらに数カ月は競合各社に知られたくない情報には、さまざまなものがある」という。
Twitterは米CNETの取材に対し、IPOの手続きを開始したことを認めたが、詳しい説明は控えた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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