Intelは米国時間9月11日、「Windows 8.1」や「Android」を搭載するタブレットをターゲットとした改良版「Atom」プロセッサのラインアップを発表した。
この「Intel Atom Z3000」は、再設計されたAtomプロセッサをベースとした製品で、以前に「Windows 7」搭載のネットブックに採用されていた低パフォーマンスのAtomプロセッサと比べて性能が向上したと、Intelでは述べている。
パフォーマンスの強化は、いわゆる「アウトオブオーダー実行」方式の採用によって実現されている。これはIntelが同社の主要なノートPC向け高性能プロセッサで利用しているのに似た方式だ。また、ここに搭載されている改良版グラフィックスプロセッサは、ノートPC向けの「Ivy Bridge」プロセッサで使用されているのと本質的に同じ「HD」技術だと、Intelのタブレットプロセッサ担当ゼネラルマネージャーChris Walker氏はインタビューで説明している。
今日のタブレット市場は、Apple、Qualcomm、サムスンといったARM陣営の大企業の独壇場となっており、Intelがこれらの企業と戦うには、自社が持つ数々の優れた技術をすべて注ぎ込むことが必要になるだろう。
「これは、この5年間で初となる、Atomアーキテクチャの大規模な改良だ。われわれは、最先端の22ナノメートル技術を活用できる。ゆえにこれらの(3D)トランジスタが、(パフォーマンスの向上と)HDグラフィックスを実現する基礎となっている」とWalker氏は述べている。
同氏によれば、こうしたすべての取り組みにより、現行の「Clover Trail」(開発コード名)ファミリのAtom製品と比べて2ないし3倍のパフォーマンス向上を達成しているという。
その他の改良点の1つとして、メモリの高速化が挙げられる。メモリ(64ビットインターフェース)の速度は最大17Gbpsで、現世代のClover Trailプロセッサと比べて大幅に向上したとWalker氏は説明する。
「Bay Trail」(開発コード名)ファミリの最上位モデルは「Z3370」で、最大2.4GHzのクロック周波数で動作し、メモリ容量は最大4Gバイト、より高速なメモリ(具体的にはデュアルチャネルのLPDDR3 1067)もサポートするようになった。
Intelによれば、Acer、ASUSTeK Computer、Dell、Lenovo、東芝などのデバイスメーカーが、タブレットまたはハイブリッド(Intelの言う「2-in-1」)デバイスを発表する見込みだという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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