GALAXY S4 Zoomは、スマートフォンの中で最高のメガピクセル解像度を誇るとも、もっとも鮮明で明瞭な再現性を持っているとも主張していない。しかし、われわれのテストでは、オート設定、プリセットモード、自由な設定を使い、非常に優れた画像を撮影することができた。ただし、Nokia Lumia 1020の方が、センサが大きいこともあり、処理もきれいで、低光量での画質も高く、手ぶれ補正も優秀であり、全般的にさらによい写真を撮影することができた。
GALAXY S4 Zoomのオートモードは、エッジが鮮明な写真を撮影でき、色は全体的に暖かく、時には黄色が強く見える。屋内では、ほかのスマートフォンのカメラ(例えばiPhone 5)では不要なところでも、フラッシュを使用する傾向がある。その結果、顔が明瞭に写り、背景の細部がはっきりしない写真になる。フラッシュを使用する傾向が強いことで、雰囲気のある夜のシーンも写しにくくなる。
これを好きになれるかどうかは、好みの問題だろう。個人的には、友人の顔が暗く写らないか心配するよりは、フラッシュではっきり顔が撮れる方が好みだ。一方、スマートフォンカメラの低光量下での性能は向上してきており、スマートフォンのカメラがよくなるにつれて、フラッシュが必要な場面は減るはずだ。
GALAXY S4 Zoomのオートモードは、別の設定にすることで改善されることもある。筆者は夜間撮影モードではこれが起こるが、接写モードでは起こらないことに気づいた。
このデバイスのキラー機能は、光学10倍ズームだ。たいていの場合、ズームの品質は素晴らしいもので、画面の明瞭さもほとんど失われることはない。筆者は、オブジェを下から見上げて撮った何枚かの写真や、道路の反対側を撮った写真に非常に感心した。GALAXY S4 Zoomは、物理的に近づくのが間に合わないものを撮影したい時には便利だ。例えば、米CNETのオフィスの卓球トーナメントの見物人や、交通量が多い道路の反対側のシーンを撮影したいときなどだ。
米CNETのカメラエディターであるJosh Goldman氏はまた、このデバイスのレンズを使って、背景をぼかし、前方にあるものを浮き上がらせる、美しい芸術的な写真を何枚か撮影した。
このカメラのズームレンズは、ほかのコンパクトデジタルカメラに匹敵するものだが、もちろん完璧ではない。顔追跡機能のように、カメラが対象に焦点を合わせるのに失敗することもある。筆者は何度試してもだめだった。GALAXY S4 Zoomはまた、接写機能も充実しており、接近した写真も簡単に撮れる。
クローズアップと言えば、筆者はオートモードでクローズアップがうまく写せないことが多かったのに失望した。不思議なことに、ディスプレイのコマ止め画像ではきれいでシャープに見える写真が、後で見直すとぼけてしまうのだ。筆者はまた、筆者も対象も動いていないにもかかわらず、若干モーションブラーが出てしまうことがあるのに気づいた。GALAXY S4 Zoomの手ぶれ補正機能は、小さな手ぶれの影響を排除してくれるはずなのだが。
しかし接写モードのプリセットは優秀で、花や布地、文字などの細部もしっかり写る。サムスンが用意したモードを使用するためには、頭を使う必要があるにせよ、その多くは確かにプラスの効果を持っている。筆者は個人的に、ベスト表情やベスト写真のような、連続写真の中から適切な写真を技術的に選択する機能よりも、食べ物、屋内、アクションなどの撮影モードで得られるような、プリセットによる効果に興味がある。
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