Shuttleworth氏とそのチームは、Ubunt Edgeの発表プレスイベント後、ただちにIndiegogoでクラウドファンディングプロジェクトを公式にスタートさせた。このプロジェクトは素晴らしいスタートを切っていた。同プロジェクトは、5時間もかからずに最初の100万ドルをクリアした。そして、8時間目には200万ドルを超えた。
このスタートダッシュの裏には、最初の24時間には特別な特典があったということもある。7月23日の東部標準時午前11時までに限り、最初の5000人までのサポーターには、発売時にUbuntu Edgeを600ドルで手に入れられるという割引があった。この5000人の枠は、最初の12時間で埋まっている。その後、発売時にUbuntu Edgeを830ドル(さらにその後695ドルに値下げ)で入手できることになっていた。600ドルから800ドルという価格は、「iPhone」や「GALAXY S」などのハイエンドスマートフォンの小売価格と同等の水準だ。しかし、Ubuntu Edgeの場合、この価格はデバイスの生産費用とほぼ同じである可能性が高い。筆者は、Shuttleworth氏とそのチームは、Ubuntu Edgeの販売から、ほとんど利益を上げるつもりがないと考えている。
Ubuntu Edgeプロジェクトの支援を考えている人に対して、Shuttleworth氏は次のように述べていた。
「このプロジェクトは、われわれ本当の熱意のあるユーザーのためだけのものだ。だからこそ、クラウドファンディングのアプローチが合っている。もしスマートフォンの限界を打ち破ることに興味のある人が十分な数いれば、これは現実になるだろう。Ubuntu Edgeは、このキャンペーンのサポーターだけに提供される、限定生産になる。今回もしうまくいけば、先頭を走り続けるために、毎年これを行うかもしれない。あなたたちがわれわれと同じなら、未来を体験するのを待ちたくはないに違いない。何がどれだけ改善されたかを知るために、新しいデバイスを試すのが好きなはずだ。このプロジェクトでは、史上初めて、ほかの人よりもずっと先に、もっとも刺激的なテクノロジを試すことができる」
これが実現できるのは、「デバイスが数千万台ではなく、数万台だからだ」とShuttleworth氏は述べた。このプロジェクトを支援する熱意のあるユーザーたちは、ある程度のリスクを共有し、チームがプロジェクトにリソースを投入する前に、この製品が市場を開拓するチャンスがあることを示すことになっていた。
スタートこそ好調だったが、3200万ドルの調達はかなわなかった。Shuttleworth氏でさえ、もしこれが実現すれば驚くだろうと述べていた。しかしキャンペーン終了後のShuttleworth氏は、この大胆な試みを失敗と見なさず、得られたものの大きさや今後への展望を示していた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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