英国でレイプや爆弾を予告するツイートに対する非難の声が高まり、逮捕者も出たことを受け、Twitterはユーザー利用規約を改定した。また同社は、嫌がらせのツイートを取り締まるための要員増強に向けて動いているという。この改定が行われたのは、Twitterのボイコットが予定されていた日の前日だった。
英国Twitterは現地時間8月3日朝のツイートで、同社のブログ投稿を読むようユーザーに呼びかけた。この投稿では、利用規約の改定と要員の増強を発表するとともに、同社サイトのモバイル版とウェブ版に「report abuse」(嫌がらせを報告する)ボタンを追加する旨を再度述べている。英国TwitterのゼネラルマネージャーであるTony Wang氏はこのツイートの後、今回の変更は全世界を対象としたものであることを認めた。
Wang氏はその後の一連のツイートで「Twitter上で嫌がらせを経験した女性たちに対して個人的に謝罪するとともに、彼女らがその後につらい思いをしたことについても謝罪する」と述べるとともに、「彼女らが受けた嫌がらせは決して受け入れられるものではない。現実の世界で受け入れられるものではなく、Twitter上でも受け入れられない(中略)ユーザーを嫌がらせから守るためにわれわれができることは数多くあり、今後それらを実行していく。われわれはこの点について確約する」と述べている。
新たな利用規約には、特定の個人を対象とする嫌がらせに対処するための「Abuse and Spam」(嫌がらせとスパム)条項が含まれている。
特定の個人を対象とする嫌がらせ:特定の個人を対象とする嫌がらせやハラスメントを行ってはならない。ある行為が特定の個人を対象とする嫌がらせやハラスメントであるかどうかを判定する際の要素としては以下のようなものがある。
- 特定のユーザーに対して複数のアカウントからメッセージを送信しているか。
- 他者に嫌がらせのメッセージを送ることのみを目的としたアカウントであるか。
- 報告された行為が一方的なものか、または脅迫的な内容を含んでいるか。
また同ブログ投稿では、特に英国Twitterが取ろうとしている追加措置についても触れられている。英国支社は「デジタル市民権と、オンライン上で安全を保つためのユーザーリソースを拡充する」ために英国インターネット安全性向上センター(UK Safer Internet Centre)と連携していくとともに、同センターの存在やそのリソースを周知させるために「『Promoted Tweets』や『Promoted Trends』を含む、Twitterのプラットフォームを使う」と記されている。
今回の動きは、Twitter上での嫌がらせに対する非難の声が英国で高まったことを受けたものだ。8月初め、フリーランスのジャーナリストでありフェミニスト運動家であるCaroline Criado-Perez氏は、レイプ予告や脅迫的な内容を含む嫌がらせ目的の大量のツイートにさらされた。これらのツイートは、英国紙幣に小説家Jane Austen氏の肖像を印刷するよう求める同氏らによるロビー活動が成功したことをきっかけに投稿されたものだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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