「型」を知らないのは論外だが、「型」を知っているだけでもダメなのが、メールのやりとりだ。メールを読むのは人であるのだから、対面して話しているときのような気くばりが必要になる。自分が受け取ったときに、そのメールを読んでどう思うかを考えれば、自ずと言葉の選び方には慎重にならざるを得ないはずだが、想像力の及ばない状況もあるだろう。伝え方に迷ったときには、ぜひとも参考にしてもらいたいのが本書だ。ビジネスメールは、勢いだけで書いて送るのではなく、きちんと見直してから、相手に手渡す気持ちで送るのがいいと分かる。
問題がはっきり分かっているわけではなく、なんとなく、考えがまとまらない日々を過ごしているなら、マインドマップが役立つかもしれない。本書はビジネスはもちろん、日常生活にもマインドマップを生かしている人の例が満載で、マインドマップが決して大げさな技術ではなく、普段から使える気軽なツールであることを示している。プレゼン資料を作成する前、プロジェクトの会議中、1日の始まりの時など、マインドマップを使える場面は多い。一度書き方を覚えてしまえば、必要に応じていつでも活用できる、強力なツールになる。
本書は、前述した6冊とは趣が異なるが、ものづくりの現場の大きなうねりを感じられ、仕事に向き合う力をもらえる1冊であると信じるため、ここで紹介する。大規模な工場で行う生産ばかりが、ものづくりではない。誰でも自分でデザインができるソフトウェアや、家庭でも買える金額になってきた3Dプリンタを使って、自宅で作ることも可能な時代だ。本書を読むと何か作りたい気持ちになるが、付録を参考にすれば、ものづくりへの一歩を踏み出せるかもしれない。
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