Open Signalの最新の報告書によると、「Android」市場の断片化はユーザーと開発者にとって、利点でもあり弱点でもあるという。
一方では、Androidエコシステム全体で機能するアプリの発見と開発が難しい場合があるが、他方では、文字通り何千もの選択肢が存在する。Androidエコシステムは「Jelly Bean」や「Ice Cream Sandwich」「Gingerbread」といったOSによって断片化されているだけでなく、さまざまなブランドが製造した多種多様なデバイスで溢れてもいる。
「消費者にとって、極端な断片化は、あらゆるサイズや価格、無数の機能の組み合わせの中から、正に自分が求めている携帯電話を入手できることを意味する」(Open Signalの報告書)
Open Signalは、携帯電話の電波が最も強い場所と最も弱い場所についての情報をクラウドソーシングによって収集するAndroidアプリを開発している。同社はその過程で、どのような種類のAndroidデバイスが出回っているのかについても、大量のデータを入手した。Open Signalによると、この数カ月の間に、1万1868種類のデバイスが同社のアプリをダウンロードしたという。参考までに、2012年はわずか3997種類だった。
「開発者の視点から見ると、2012年から2013年にかけて断片化は3倍に増加しており、世界中で当社のアプリをダウンロードする無名のデバイスがさらに増えている」とOpen Signalの報告書は述べている。
「種類が増え続けるデバイスでテストと最適化を行わなければならない開発者にとって、断片化が悩みの種なのは間違いないが、Androidエコシステムの成功は、断片化され、皆に無料で開放されているという同エコシステムの特徴と切り離して考えることはできない」とOpen Signalの報告書には記されている。「この報告書で明らかになったのは、あらゆる種類のAndroid断片化が増大しているということだ。このことはAndroidの強みではなく、問題として扱われることが非常に多いが、そうした見方をする人は全体を俯瞰できていないとわれわれは感じている。断片化に関連する問題が存在するのは確かだが(われわれは開発者なので、このことは重々承知している)、断片化にはマイナスの要素しかないと示唆するのは間違っている」(Open Signalの報告書)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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