米下院、NSAによる国内監視の制限案を僅差で否決

Declan McCullagh (CNET News) 翻訳校正: 編集部2013年07月25日 17時11分
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 米下院は米国時間7月24日、米国民の全通話記録を収集するプログラムの制限に向けた法案修正を否決した。米国家安全保障局(NSA)の元契約職員Edward Snowden氏による米政府の広範な監視活動の暴露が政治的な影響を及ぼしている表れだ。

 この法案修正は、NSAが愛国者法に依拠して行っている米国民の通話メタデータの大規模監視を抑制するために提案されたが、票決の結果、賛成205票、反対217票で否決された。

 「米国民のプライバシーのために立ち上がるチャンスだ」と、法案修正を提案したリバタリアン(自由主義者)寄りのJustin Amash下院議員(ミシガン州選出、共和党)は、下院での審議の中で呼びかけていた。

 Amash議員が提案した支出法案の修正は否決されたが、その投票結果には、NSAによる令状なしの監視プログラムに対する議員の見方の大きな変化が表れている。2012年には、今回よりもはるかに穏当な提案が否決された。だが24日の投票では、ホワイトハウスの強い反対をよそに、多数の民主党議員が修正案を支持した。

 「今回の投票状況の長期的な意味を考え、完全な法案に向けた草の根の取り組みにつなげよう」と、米電子プライバシー情報センター(Electronic Privacy Information Center:EPIC)の国内監視プロジェクト担当ディレクターを務めるAmie Stepanovich氏は、投票を受けてTwitterに書き込んだ

 Amash議員の修正案には、米国愛国者法第215条の廃止は盛り込まれていなかった。同条は、Snowden氏がリークした機密の裁判所命令により、Verizonの通話記録数百万件を収集するために法的根拠として使われていることが明らかになっている。AT&TとSprintも記録を提出していると報じられている。

 Amash議員の修正案では、秘密裏に運営されている外国情報活動監視裁判所(Foreign Intelligence Surveillance Court:FISC)が、個々の業務記録が特定の捜査に関連すると判断した場合にのみ、愛国者法第215条に基づく監視を許可することが定められていた。

 反対派は、(詳しい説明は抜きで)Amash議員の修正案が通れば、米国がテロ攻撃を受けるリスクが高まるだろうと警告していた。Bush政権時の情報活動担当者グループは、公開書簡でこう述べている。「NSAによるそうしたデータアクセスを禁じれば、米国は危険にさらされてしまうだろう」

 「この修正案が可決されれば、われわれは9月11日以前に逆戻りしてしまう」と、下院情報委員会の委員長を務めるMike Rogers下院議員(ミシガン州選出、共和党)は語った。「アメリカを守る大きな政治に立ち返ろう」(Rogers氏)

Justin Amash下院議員
Justin Amash下院議員
提供:Getty Images

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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