Googleは、「Gmail」ユーザーの受信トレイ内にある電子メールメッセージを表示するスペースに広告を表示し始めた。この新たな動きは、同社の無償サービスを収入源に転換しようという取り組みの一環だ。
Googleは何年も前から、Gmailのメッセージ表示部分の周辺に広告を表示してきたが、今回表示されるようになった広告は、先週から目にし始めたGmailユーザーによると、電子メールのように開いたり、他者に転送したりできるようになっているという。これらの広告は、Gmailの新しいマルチタブインターフェースで新設された「プロモーション」タブ内にのみ表示され、薄い黄色の背景に「ad」(広告)というラベルが付いた形式となっている。これはGoogleの検索結果ページの上側や右側に表示される広告における手法とよく似ている。
Googleは声明で「これらの広告は、Gmailの新スタイルの受信トレイにおけるプロモーションタブ内に表示される」と述べるとともに、「ユーザーがプロモーションタブを無効化したり、他の受信トレイスタイルを選択した場合、広告は今まで通りのスタイルで上部もしくは受信トレイに表示される」と述べている。
新たな広告表示は、受信トレイ内の大量の雑多なメールと格闘している多くのユーザー、特にGmailのスパム除去能力を評価していたユーザーには歓迎されないだろう。Google Operating SystemというGoogle関連の非公式サイトを運営しているAlex Chitu氏は、6月に新たな広告を目にした後、「受信トレイのタブにはユーザーのメッセージのみが表示されるべきであり、電子メールに見せかけた広告は表示されるべきではない」という見解を述べている。
では、Googleはなぜユーザーの怒りを買うリスクを冒すのだろうか?答えは収益だ。そして、新たな広告表示形態は改善だと信じているからだ。
またGoogleは、新たな広告がこれまでのGmail広告よりもユーザーに適したものになると述べている。こうした広告は、ユーザーがプロモーションタブを無効化しない限り、受信トレイの上側や、メッセージ欄の右側に表示されていた従来の広告を置き換えることになる。
Googleによると、新たな広告にスパムというマークをつけることはできないものの、広告を閉じた場合、該当広告はブラウザをリフレッシュするか、長い時間が経過するまで再び表示されることはないという。また、Gmailの「広告設定」画面を利用して、特定広告主からの広告をブロックすることもできるという。
Marketing Landによると、この新たな広告は限定ベータ段階にあるGmailのSponsored Promotionsプログラムの一環のようだという。またMarketing Landは、広告がクリックされた場合にのみ広告料が発生すると述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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