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動き始めたネット選挙運動--各政党候補者の参議院選挙のネット活用 - (page 2)

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情報発信のみならず、双方向のコミュニケーションが求められる

 各政党ともに、初のネット選挙運動が開始されたことで試行錯誤の中でSNSなどの情報発信に取り組んでいるが、事前の準備や党全体としての統一性などは、各党によってばらつきがでている。政党としての運用ルール、候補者独自としてのルールなどを定め、政党と候補者が一体となって選挙に臨むことで、より効果的な選挙運動が可能となるだろう。

 また、ネットの良さでもある「双方向性」という点においては、まだまだ改善の余地があるように感じる。Twitterの投稿を見ても、「本日の街頭演説スケジュール」などの業務連絡に近い内容が投稿され、一方的な情報発信も多く見られる。有権者としては、SNSでの双方向のやりとりよって候補者に対する信頼度が生まれるはずだ。もちろん、リアルタイムでの情報発信や、移動中での何気ない様子などが写真つきで投稿されることで親近感が湧くことはもちろんある。次は、有権者と候補者が同じ目線でコミュニケーションをし、政策や社会問題に対しての解決策をどう取り組んでいくかを考える動きが生まれてきてほしい。

 自身の進退にも影響するため、政党や候補者のネット活用が慎重さが伺える。ネット選挙運動による情報発信やコミュニケーションは、まだまだ始まったばかりと言えるだろう。

有権者による積極的な選挙運動

 今回の選挙のもう1つのポイントは、有権者も選挙運動を実施できることだ。これまでの公職選挙法では、有権者の選挙運動が規制されていたが、今回の改正によって有権者の様々な活動も可能となった。メール利用など一部規制はあるが、SNSや動画中継の発信など有権者の取り組みの幅が大きく広がった点において、積極的な選挙への参加が期待できる。

 すでに、有権者の中には候補者の演説の様子を生中継したり、候補者のための応援動画や特定の政策に関しての政策比較ウェブサイトなど、趣向を凝らした活動をする人もいる。また、政治家のSNSアカウントまとめや動画中継を見やすく一覧できるキュレーションサービスなども出始めてきた。選挙全体の取り組みとしても、投票率の向上や若者の政治参加を促すためのサービスがでてくるなど、政治に関連したサービスがこれからますます盛り上がりを見せるだろう。

 ネット選挙運動の解禁によって、政党や候補者のみならず、有権者も選挙に関する発信が可能となった参議院議員選挙。果たしてどういった結果が生まれるのか。またこの経験や結果を踏まえて、今後の地方選挙や国政選挙に対してどういったメディア戦略を練っていくのか。これからの新しい選挙のあり方が求められてくるだろう。

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