「参院選は与党が過半数議席取得」--ヤフーがビッグデータから予測

山田竜司 (編集部)2013年07月08日 19時50分

 ヤフーは7月8日、7月21日に投票を控えた第23回参議院選挙をビッグデータの分析により予測したレポートを公開した。5月28日から6月21日までの「Yahoo! 検索」を分析した結果、参院選では比例区、小選挙区ともに自民党と公明党が議席数を伸ばし、与党で過半数を超える議席を獲得するという予測が出た。


選挙結果の予測モデル

 今回、ヤフーでは「相関モデル」と「投影モデル」の2つの方法で選挙結果を予測した。相関モデルは、前回の衆議院選挙レポートの結果を元にして分析し、各政党ごとの得票への繋がりやすさを補正した上で、特定期間における検索量から得票数を推定した。もう一方の投影モデルは、過去の選挙事例を元に公示日前後における検索量の変化を増加率としてスコア化し、今回の公示前の検索数を用いて得票数を推定した。

 そして、最終的には相関モデルと投影モデルの両モデルから推定した得票数を元に、それぞれの議席数を試算した。なお、2つの予測で使用した検索キーワードは検索キーワード群の中から各政党意図を表すキーワードを抽出し、かつ特定の政党にデータ量が偏らないよう考慮したという。

 比例区では定数48議席に対し、自民党が相関モデルで14議席、投影モデルで18議席、以下同様に公明党が7議席と8議席、民主党は8議席と9議席、維新の会は5議席と8議席との予測結果が出た。与党獲得議席数は、合計すると相関モデルで21議席、投影モデルで26議席とした。


参議院の政党別議員数予測

 また、小選挙区では自民党の獲得議席予想は相関モデルで45議席、投影モデルで49議席、 同様に公明党は4議席と4議席、民主党が11議席と13議席という予測だった。


ヤフー 執行役員 安宅和人氏

 今回の予測では比例区と小選挙区の合計獲得議席数は、相関モデル、投影モデルともに自民党と公明党を合わせ、与党で過半数を獲得するという結果だった。特に投影モデルでは自民党だけで過半数を占める67議席を獲得すると予測した。

 ヤフーでは選挙前まで、最新のデータを用い、この予測を更新していく予定だ。ヤフーの執行役員である安宅和人氏は「ヤフーにおいて選挙予測は初の取り組みだが、匿名のビッグデータは社会の公共物だと考えている。選挙直前のデータをふまえ、調査を進めたい」とコメントしている。

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