「iOS 6」とiOS 7の違いは大きい。実際のところ、今までであればリファクタリングと再コンパイルを行うだけで互換性は保証できたが、今回は熟慮と綿密な調査が必要な作業となるだろう。また、廃止予定のメソッドが数多くあるため、アプリでそれらを使用している場合には、他のメソッドに置き換える必要もある。さらに、インターフェースも劇的に変わっているため、iOS 7風の見た目に変更するための改修を行っていないアプリはすぐにユーザーに見透かされてしまうはずだ。iOS 6デバイス向けに設計されているアプリは、より軽く、シャープな見た目のアイコンや文字の形状、そしてiOS 7デバイスの画面とは相容れないものに映るのだ。
Appleの公開している機能拡張と新機能のリストには、例えば「AirDrop」やマルチタスキング、新しいカメラ機能、更新された地図機能など、議論を呼ぶ新インターフェースも含まれている。また、ロック画面からコントロールセンターに直接アクセスする機能は、長い間待ち望まれていたものだ。なお、拡張のほとんどはユーザーインターフェースに対する大々的なお化粧直しが主になるだろうが、アプリの動作を改善する大きな変更も数多くある。
開発者であればできるだけ早くベータ版をダウンロードし、インストールしてみるべきだろう。Appleの開発者向けウェブサイトにアクセスすれば、最新版の「Xcode」と、iOS 7のベータ版をダウンロードできる。フレームワークの新機能と改定はかなりの数に上っているため、2013年秋のiOS 7リリースまでに開発者が行っておくべき準備はたくさんある。
ユーザーコミュニティーがこの新インターフェースに実際に触れるようになれば、心が躍るという声も高まるはずだ。この変更の素晴らしさをユーザーに納得してもらうのは、AppleとiOS開発者にとってなかなか骨の折れる仕事となるかもしれない。しかし、iOSデバイスと、猛追してくる競合製品との違いを見せつけられるだけの十分な機能の追加と拡張があるという点がより大事なのだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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