台湾のスマートフォンメーカーHTCは、主力端末「HTC One」の売り上げが貢献して厳しい第1四半期から回復したように思えるが、それでも利益は前年同期比で急減した。
2013年第2四半期決算(監査前)におけるHTCの売上高は、前年同期比23%減の707億新台湾ドル(23億米ドル)だった。営業利益は2012年第2四半期から87%減少して10億5000万新台湾ドル(3000万米ドル)となり、税引前の純利益は前年同期比で83%減少して15億2000万新台湾ドル(5000万米ドル)になった。
それでも、第1四半期と比較すると第2四半期の営業利益は大幅な増加だ。第1四半期の営業利益は、四半期別としては2004年以降で同社史上最低の4300万新台湾ドルにまで落ち込んでいた。
第2四半期の回復を後押ししたのは、2013年3月末頃から販売を開始した「HTC One」だ。この端末は発売当時、高品質な作りと高速なクアッドコアプロセッサでおおむね高評価を得た。
だが、HTCの第2四半期の利益はアナリストの予想を下回った。BNP Paribasが先ごろ公開したリサーチノートでは、第3四半期の利益について大幅な増加を見込めないと予想している。
野村證券台北支店のアナリストであるPeter Liao氏は、「HTCは第3四半期に複数の新製品を用意しているかもしれないが、Appleや他の中国ブランドとの競争は激しい。成長を維持するのは大変だろう」と述べている。
HTCでは現在、多くの製品が開発段階にある。中規模市場向けの端末「HTC One mini」は、競合するサムスンやAppleの端末に先駆けて8月に発売されると見られている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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