モバイル市場で大きな試練に直面しているHTCの幹部が、続々と同社を去っている。
CNET Asiaが米国時間5月22日朝に報じたところによれば、HTC Asiaの最高経営責任者(CEO)Lennard Hoornik氏が、「休暇」のために2カ月間同社を離れた後に退職し、次の勤務先も明らかにしていないという。
Hoornik氏の退職は、HTCで不穏な状況が続いていることを示している。The Vergeの記事によると、同社で製品戦略を統括していた最高製品責任者(CPO)の小寺康司氏が先週、同社を離れたという。また、同社に7年間在籍したグローバルコミュニケーション担当バイスプレジデントのJason Gordon氏も米国時間5月17日付で退職した。そのほかにも、グローバル小売マーケティング担当マネージャーRebecca Rowland氏、デジタルマーケティングディレクターJohn Starkweather氏、製品戦略マネージャーEric Lin氏といった幹部がHTCを離れている。
なかでもLin氏は退職を伝えるツイートで、HTCの同僚たちに対し、「とにかく辞めて、すぐに離れろ。つらいことだが、そのほうがはるかに幸せになれると断言できる」と語りかけ、自分に続くよう勧めている。同氏はその後のツイートで、さらに「競合他社や通信事業者などに移るために辞めたわけではない。あの場所に未練がないだけだ。仲間のことだけは寂しく思うが」と述べている。
「シアトルであの会社のことを耳にした人なら、今働きたいとは思わないはずだ。まるで2年前のT-Mobileのようだ」と、ある情報筋はThe Vergeに対して語っている。当時のT-Mobileは多くの加入者を失い、その後AT&Tに買収を試みられることになった。「あの会社は急降下の真っ最中だ」とこの情報筋は述べている。
HTCはFacebookフォンとも呼ばれる「HTC First」を発売したが、多くの消費者を引きつけられずにいる。HTCは、同端末の売り上げ不振に直面し、最近になってその価格を99ドルから99セントに引き下げている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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