AppleとTime Warner Cableの間で、Apple製セットトップボックス「Apple TV」をめぐる交渉が合意に近付いている。これにより、同ケーブルテレビサービスの加入者向けのチャンネルがApple TVで視聴できるようになる。Bloombergが米国時間7月2日、この交渉に詳しい筋の話として報じた。
今回の合意が実現すれば、Apple TVで視聴できるチャンネルが一気に増えるとともに、多数のライブ番組が楽しめるようになる。
Appleはこのところ、Apple TV上のサービスの拡充に取り組んできた。同デバイスは、ウェブ動画や他のメディアを従来型のテレビに接続するものだが、主要な競合相手であるRokuが提供しているような広範囲にわたるチャンネルが欠けている。
Apple TVは2013年に入って、CW Networkのアプリを手にし、プライムタイム番組の視聴を可能にした。6月には、Apple TVで利用できるTime Warner Inc.の「HBO GO」アプリとDisneyの「WatchESPN」アプリが登場した。
スポーツやHBOのプレミアムコンテンツは、テレビ向けエンターテインメントにおいて最もユーザーを引き付ける魅力の一部になっている。しかし、それは、Apple TVで選択できるもののほとんどが単発のアプリであるという状況を示す一例にもなった。同様のことは、同社のライブテレビサービスについても言える。こうしたサービスは、大部分が「MLB.TV」のような番組に限られており、一方でライバルのRokuは、自社のプラットフォームを通じてTime Warner Cableコンテンツをストリーミングするチャンネルを300チャンネル用意している。
Bloombergの記事によると、AppleとTime Warner Cableは今回の契約について数カ月以内に発表する計画であり、またAppleはメディア企業とケーブル企業との交渉を進めるためにHuluの元幹部を採用する予定だという。
契約が合意に達した場合、AppleがTime Warner Cableチャンネルとのインターフェースにどのように取り組むかが見どころになるだろう。他のセットトップボックスよりも興味深いことに、Apple TVにはチャンネル間のシームレスな移行を行うためのカスタムインターフェースが搭載されている。つまりこれは、各サービスの印象は同じだが、膨大なチャンネルが一度に利用できるようになったとき、そのサービスが一大事業を生み出すということを意味する。
既にTime Warner Cable自体に加入している消費者にとって魅力なのは、Apple TVなどのデバイス経由で同ケーブルサービスを利用すると、別の部屋に設置した2台目の機器でも追加料金なしで番組を視聴できることだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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