Hewlett-Packard(HP)は6月24日~25日まで、北京にてカンファレンス「HP World Tour」を開催した。12カ国から300名以上のプレスが参加した。
コンシューマ向け製品は、最新のAndroid 4.2と大型のタッチ対応21.5インチフルHD広角視野IPSディスプレイを搭載した「HP Slate21 All-in-One」(359ドル)が発表されたほか、Windows 8、Chromeを搭載した端末も披露された。会場では展示されなかったが、Ubuntuを搭載したモデルもリリースしている。
多岐に渡るラインアップの狙いはなにか。コンシューマ向けPCを担当する、HPアジアパシフィック・ジャパン プリンティング・パーソナルシステムズグループ コンシューマ PC ディレクターのスー・イン(Su Yin)氏が記者団のインタビューに答えた。
「われわれは全てのOSには対応できないが、Windows 8、Android、Chrome、そしてUbuntuの4つのOSを見ている」と語る。インドのジャーナリストに「Windows 8は売れていないのになぜ出すのか?」と問われる場面もあったが、「ローンチするすべての製品は、収益に意味のある貢献をする」とし、売れていないことを否定した。
日本において、この4つの中では現在WindowsやAndroidが主流だ。今後「どちらが売れていくと思うか」と質問されると、「われわれは両方できるので、お客様に選んでいただきたい。グローバル企業として選択肢を与えるのが仕事だと思っている」とし明言は避けた。
一方で、「TizenやFirefox OSは考えていないか?」と問われると、「なぜ必要だと思うのか?」と逆に質問する場面もあった。日本では、KDDIがFirefox OS搭載端末 を、NTTドコモがTizen搭載端末を予定している。
HPの現在のラインアップは、バッテリ時間やデザインには注力しているものの、それらと重さ、薄さの両方を追求することにあまり重きを置いていないようだ。今回披露された「HP Split x2」や「HP SlateBook x2」のようにタブレットとしてもPCとしても使える製品も登場した。これはいずれも、ディスプレイ部分とキーボード部分を取り外せる「デタッチャブル型」と呼ばれるタイプの製品だ。本体とキーボードドックのデュアルバッテリを特長とする。
一方で、同様のコンセプトの製品を見ると、例えばソニーは「VAIO Duo」シリーズのようにスライドして切り替えられる「スライダー型」で、レノボの「Yoga」シリーズ、NECパーソナルコンピュータの「LaVie Y」シリーズはディスプレイが360度回転するなど、さまざまなタイプがある。
スー・イン氏は、それらの他社の動向を踏まえつつ、「(HPのデタッチャブル型は)いまある市場の中でベストエクスペリエンスだと思う。非常に精巧なデザイン」と自信を見せた。
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