相手がいったい何を本当に望んでいるのか、よく分からないことはあるだろう。常日頃、一緒にいる家族や友人であっても、気持ちを知ることは難しいのに、店舗のお客様や仕事相手だったらなおさら難しい。相手が誰であれ、相手の心を察するのに必要なことは「想像力」だという。本書には、リッツ・カールトンの元日本支社長が体験したり、出会ったりした、豊かな「想像力」が素晴らしい結果を生んだエピソードの数々が紹介されている。
ホテルには、それこそ「想像もつかない」ほどたくさんの様々な人が訪れる。ホテルで働く人々は、常に最高のサービスを提供できるように心がけているはずだが、そのサービスの神髄は臨機応変な対応にあるようだ。通り一遍のマニュアル化された対応を超えて、従業員それぞれの想像力と判断によって、お客様は満足してホテルを後にすることができる。もちろん慣れない内は失敗もするが、想像力というのは経験と共に鍛えられていくようだ。
自分自身が想像の範囲内でしか行動できないとしたら、なんと狭い世界であることだろう。手の届く範囲、想像の及ぶ範囲、その中には限られた機会しか存在しない。自分が想像もつかなかったところで、想像を超えた結果を出せるようになりたいなら、ありきたりではない想像力を働かせることができるようにならなくては。
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