自分の人生をどのように作るか。現在のような不安定な社会では、1つの会社に依存し1カ所に住み続けることに固執するのは、それができなくなった時、自分の人生に与えるダメージが大きすぎる。複数の仕事を持ち、複数の拠点を持つことは、1本の柱がダメになっても他の柱が残されている事になり、人生で起こり得るリスクを最小限に留めるための知恵と言える。
「ノマド・トーキョー」という東京中を移動しながら暮らし、仕事をするプロジェクトを1年間行った著者は、さまざまな働き方や暮らし方をする人々に出会い「人生をデザインする」考えに行き着いた。デザインするのは、「セルフ(自己)」「リビング(住環境)」「ワーク(働き方)」の3つ。いずれも、多面性を持ち、失敗と成功の試行錯誤を繰り返しながら改良していくものだという。たった1つのレールを走っていき、脱線したら終わりというようなものではない。
いざという時、会社は自分を守ってはくれない。生きる術は自分で身に付けておかなければならない。今、目の前のレールしか見えていないとしたら、顔を上げて左右を見てみる、そんなきっかけになるのが本書だ。
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