ARM、著作権侵害防止設計のプロセッサ「Mali-V500」などを発表

Brooke Crothers (CNET News) 翻訳校正: 佐藤卓 高橋朋子 (ガリレオ)2013年06月04日 12時11分

 世界のスマートフォン向けプロセッサのほとんどを設計するARMは現地時間6月3日、「COMPUTEX TAIPEI」において、今後のモバイルデバイスに採用される可能性の高い新型プロセッサを発表した。

 「Mali-V500」:動画のエンコードおよびデコード用プロセッサで、1080pクラスの動画の著作権侵害を阻止する設計がなされている。Financial Times(FT)の報道によると、Mali-V500は「TrustZone」テクノロジを採用し、ハリウッドの映画会社の助言を仰いで開発されたという。ハリウッドの映画会社やNetflixなどのコンテンツ配信業者が「求めていることは(中略)、最も価値の高い自社コンテンツが(中略)デジタル著作権管理(DRM)だけでなくハードウェアによって、ダウンロードから表示までのすべてにわたり保護されることだ」というARM幹部の発言をFTは伝えている。

 「Cortex-A12」:これはミドルエンドのスマートフォン向けに計画されているプロセッサだ。(「iPhone 4S」などに搭載されて)広く普及している旧製品の「Cortex-A9」プロセッサより高性能だが、(Googleの「 Nexus 10」タブレットに搭載されている)「Exynos 5 Dual」など最新の「Cortex-A15」プロセッサほど強力ではない。ARMによれば、Cortex-A9と比べて性能が40%向上しているという。

 「Mali-T622」GPU: ARMによると旧世代の「Mail」プロセッサに比べエネルギー効率が50%向上した製品だという。また、「OpenCL 1.1」に準拠し、「GPUコンピューティング」エンジンとして設計されているため、以前はCPUが行っていた一部タスクをはるかに効率的に処理する。

 ARMは自社でプロセッサを製造しておらず、NVIDIAやサムスンなどのパートナーが製造しているため、具体的なリリース時期には言及していない。したがって、Cortex-A12を採用したプロセッサ製品がお目見えするのは2014年の半ば以降になりそうだ。


ARMはCortex-A12をミドルエンドのスマートフォン向けとしている。
提供:Apple

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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