既読記事をブックマークして分類できるWikipediaビューア「GWiki」

アプリ名:GWiki(Ver.0.2.7)
金額:無料(2013年5月9日時点)
カテゴリ:書籍&文献
開発:AndyMike
使用端末:Xperia arc SO-01C
おすすめ度:★★★☆☆

 「GWiki」は、読書リスト機能を備えたWikipediaビューアだ。読んだ記事を読書リストに追加していくことで、自分ならではの百科事典をローカルに構築し、オフラインでも効率的に閲覧できるようになる。

  • 起動すると新しい記事が表示される。広告がやや目立つ位置に表示されるのがネック。広告が表示されない有料版などは本稿執筆時点では用意されていないようだ

 画面は基本的にモバイル版のWikipediaをそのまま利用しており、起動時には新しい記事が表示される。上段の検索ボックスにキーワードを入力すると検索が行われ、記事が表示される。画面の下にナビゲーションバーを表示しておけば、戻る/進むを効率良く行えるので、ブラウザを使うのに比べて記事の間をすばやく移動できる。

 本アプリの最大の特徴は、いちど表示した記事を「読書リスト」に追加できることだ。既読ページをどんどんリストに追加していくことで、自分ならではの百科事典をローカルに構築できるというわけだ。分類は「歴史」「社会」「科学」など7つのジャンルがあらかじめ指定されているが、削除することも可能なほか、独自に追加することもできるので、自分が使いやすい分類に書き替えて利用するとよいだろう。

 またこの読書リスト機能とは別に、Wikipedia固有のウォッチリストを使うこともできる。Wikipedia側で作成したアカウントでログインすれば、特定のページを登録しておくことで、ページに加筆修正があった場合にその箇所を確認できる。また編集履歴を参照するなど、PC版と同じ機能が利用できるのも、ほかのスマホ用Wikipediaアプリにありそうでない機能だ。本アプリ固有のリスト機能とうまく使い分ければ、気になるページを効率よく閲覧できるはずだ。

 このほか、白黒反転した夜間モードに設定できたり、最後にアクセスした記事を記憶して再度アクセスしやすくできたりと、便利な機能が多数用意されている反面、ページの目次や履歴が表示できなかったり、全文検索に対応しないなど、ほかのアプリでは当たり前の機能が実装されていない場合も多い。また読書リストへの追加時にデータをキャッシュしてオフライン表示を可能にするのがセールスポイントのようなのだが、筆者環境では機能しない場合もあった。全体的にやや使い勝手にくせがあると感じた。

 また広告が目立つ位置に表示されたり、レビューの投稿を促すダイアログがかなりの頻度で出たりと、無料とはいえやや気を削がれることが多い。読書リスト機能はヘビーユーザーにとって活用しがいのある機能であり、またWikipediaにログインして変更履歴まで確認できるアプリもそうはないだけに、これらが整備されれば、一目を置かれる存在になりそうだ。

  • 上部の検索窓から検索を行う。記事タイトルのみが検索対象となり、本文のサマリーなどは表示されない

  • 記事本文を表示したところ。これは画面下部にオプションを表示した状態。日本語訳はかなり怪しく、同じメニューが2通りの訳をされている場合もみられる

  • いったん表示したページを、読書リストに追加して管理できる

  • 読書リストはさまざまな分類がプリセットされており、ページを仕分けできる。この画面の「IT」のように、自分で分類を追加することもできる

  • 読書リストにはよく参照する項目を登録しておくとよい。自分だけの豆百科事典を作る感覚だ

  • Wikipediaにログインすることで、Wikipedia固有のウォッチリストも使える

  • ウォッチリスト経由で、記事の変更内容を参照することもできる。スマホ用アプリにはあまりない機能だ

  • 設定画面。こちらもややおかしな訳が散見されるが、項目そのものは多い。文字サイズは5段階で変更できる

>>「GWiki」のダウンロードはこちらから

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