2012年にFacebookがInstagramを買収したとき、Twitterからも同様の関心が示されたにもかかわらずInstagramがそれを拒絶したこと、そしておそらくそれが、両社間の敵意と、機能廃止や相手を出し抜く行動といった一連の報復につながったことは、克明に記録に残されている。
しかし、AllThingsDの共同創設者であるKara Swisher氏によるVANITY FAIRの新しい記事には、Instagramの買収だけでなく、同写真アプリの共同創設者で、有能な友人であるKevin Systrom氏を獲得する機会も逃したことを知ったとき、Twitter共同創設者のJack Dorsey氏がどれだけ落胆したかが詳細に記されている。
Dorsey氏は、若き起業家であるSystrom氏と深い絆を築いたと感じていたため、そのニュースは(とても)受け入れがたいものだったと述べている。「仕事場に出向き、従業員の1人に聞いて、買収を知った。オンラインで記事を読んだ後、その日のうちに通知を受けた。私が投資者の1人だったからである」と同氏は述べた。「Kevinからはまったく連絡がなかったため、私は深く心を痛めた。1度か2度電子メールのやりとりがあった。しかし、それ以来まったく会話らしい会話をしておらず、悲しく思っている」(Dorsey氏)
米CNETは、Dorsey氏が最高経営責任者(CEO)を務めるモバイル決済企業Squareにコメントを求めているが、本稿執筆時点で回答は得られていない。
FacebookによるInstagram買収が発表されてからの1年間、Dorsey氏がInstagramを再び使用することはまだない。同氏はかつて同サービスの愛用者で、これまでに何百回も使用していた。同氏は、写真共有の支配を目指すTwitter独自の取り組みを声高に支持してきた。意図的なものであったかどうかはわからないが、同氏による最後のInstagram投稿には、本件全体に対する同氏の思いが凝縮されているかもしれない。Dorsey氏が付けたキャプションは、「ちょっとした朝の喜び:空いたバス」というものだ。しかし、Systrom氏と同氏、そして両者の企業に起きた出来事の流れでとらえると、この写真は確かに、見た目よりもずっと孤独で暗い感情を象徴的に伝えていると見えなくもない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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