では、Twitterはなぜこのアプリを開発したのだろうか?筆者は答えを持ち合わせていないものの、Twitterは音楽業界の分け前にあずかりたいとの思いから、新たな収益手段を作り上げようとしているのではないかと考えている。Twitter #musicは極めて直感的なインターフェースを実装した、素晴らしい見た目のアプリに仕上がっているとはいえ、(Spotifyの有料サービスのように)好きな楽曲を選択できるようにはなっていないし、(Pandoraのように)ラジオ局を開設できるようにもなっていないし、楽曲のプレイリストを作成できるようにもなっていない。実際にできることと言えば、Twitter上で話題になっている楽曲を見つけ出し、それについてシェアしたり、該当楽曲を購入するだけと言ってもよいだろう。
間違いのないように明記しておくと、筆者はTwitter #musicがTwitterの世界における楽曲を見つけ出すための極めて優れたアプリであると考えている。しかし、その有用さはあなたがどれだけソーシャルネットワークに入れ込んでいるのかによって変わってくる。若年層や、Twitterのコアなユーザーであれば、どういった楽曲が流行しているのかを知ることに喜びを見出すかもしれないし、その他のアーティストとのつながりを追いかけることに楽しみを覚えるかもしれない。しかし、一般のユーザーであれば、おそらく価値を感じないだろう。ナビゲーションや、人々がTwitter上で語っている最新の楽曲を教えてくれるインターフェースは使いやすいものの、iTunesやSpotify、Rdio、「Slacker Radio」、その他専用のミュージックプレーヤーを置き換えるアプリではない。つまり、Twitter #musicは目指すことを素晴らしいかたちで実現しているものの、それだけでは素晴らしいとは言えないと筆者は考えているわけである。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
トラディショナルからモダンへ進化するBI
未来への挑戦の成功はデータとともにある
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス