NTTドコモは4月24日、ベンチャー企業を対象にした起業支援プログラム「ドコモ・イノベーションビレッジ」の第1回プログラムの参加チームを発表した。「グローバル・スタンダードになりうる、モバイルを活用したサービス」をテーマにした第1回は、2月7日~3月11日の期間中に124チームから応募があり、書類選考や面接審査を経て、本プログラムへと進む6チームが選ばれた。
同日開かれたキックオフイベントでは、NTTドコモ代表取締役社長の加藤薫氏が登壇。「モバイルの世界は非常に競争が激しく、OTT(Over The Top)と呼ばれる人たちが日々サービスを生み出している。ドコモもそれらを追いかけているが質と量では十分とは言えない。ぜひとも世の中のいろいろな方の知恵や力をお借りしたい。一緒になって考えて実際のサービスにつなげていきたい」と参加チームを激励した。
審査の結果、本プログラムへの参加が決まったチーム名とサービス内容は以下の通り。
審査では「優位性」「事業性」「成長性」「人材」「チーム力」の5点を重視したという。ドコモ執行役員の中山俊樹氏は「テーマやアプリそのものだけでなく、人やチーム力にも力点をおいている」と説明。選出した6チームについては「直感的には期待値以上」と評価した。
6チームは約5カ月の開発期間を経て、9月24日に開催されるイベントで成果を披露する。ドコモでは参加チームに対して、オフィススペースなどの開発環境や約200万円の開発助成金(転換社債のかたち)、電話帳や音声認識などの各種APIを提供。さらに、外部のメンターが経営やサービス開発についてアドバイスする。優秀なサービスや技術を開発したチームには、ドコモサービスとの連携や出資なども検討するとしている。
PairyやDecoAlbumはすでにリリースされているサービスだが「ゴール設定についてはチームごとに異なる。さまざまなOSでサクサク動くことかもしれないし、グローバル展開できることかもしれない。5カ月後に大きく羽ばたけるチームついては積極的に資金を投入したい」(中山氏)とする。
なお、オフィススペースについては、開発だけでなく勉強会などのイベントスペースとしても提供する。またスタートアップ企業が自由に使えるコワーキングスペースも設けていきたいとしている。たとえば、米インキュベーター「500 Startups」と連携して、日本進出を考えている米国のスタートアップ企業に利用してもらうといったことも検討しているという。
イベントでは外部のメンターも発表された。メンターとして参加するのはビービット代表取締役の遠藤直紀氏、ソニックガーデン代表取締役社長の倉貫義人氏、D2C広告事業統括本部長の本間広宣氏、本荘事務所代表の本荘修二氏、gumi代表取締役社長の國光宏尚氏、B Dash Ventures代表取締役社長の渡辺洋行氏、アクセルマーク代表取締役社長の尾下順治氏、リブセンス取締役の桂大介氏、アイレップ代表取締役社長の紺野俊介氏、アトランティス代表取締役社長CEOの木村新司氏、森・濱田松本法律事務所 パートナー弁護士の増島雅和氏、デジタルハリウッド大学大学院の佐藤昌宏氏の12人。
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