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数百人が同時参加可能--世界最大の人狼ゲームイベント仕掛け人が考える“遊び”とは - (page 4)

佐藤和也 (編集部)2013年03月28日 10時00分
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新たに取り組むデッキ構築型のオンラインカードゲーム

--人狼イベントとは別に、オンラインゲーム「パイレーツ・オブ・リベルタ」にも取り組まれています。

 『ドミニオン』というアメリカのカードゲームが生んだ、新しいゲームのジャンルとして「デッキ構築型カードゲーム」というのがあります。このジャンルをオンラインゲームとしてより楽しめることを目指して作っているのが『パイレーツ・オブ・リベルタ』です。デッキ構築型カードゲームというジャンルは戦略性が高く、高価なカードを持っていれば強いとか、生活を犠牲にして長時間やり込んでいれば強いというような理不尽さがほとんどないのが特徴です。

 ですが、戦略性の高さがあるというのは囲碁や将棋のような、奥は深いけどハードルが高いというゲームになりがちになるんです。『パイレーツ・オブ・リベルタ』はあえて運の要素を持ち込みギャンブル性をあげることで、麻雀やポーカーのように、運をどうやって自分のテクニックでねじ伏せていくかを楽しめるゲームにアレンジしています。

「パイレーツ・オブ・リベルタ」
「パイレーツ・オブ・リベルタ」
(C) 2013 Horizonlink Co.,Ltd. Developed by Life2Bits Inc. Powered by Drosselmeyer&Co.Ltd.

--もともとオンラインゲームを手掛けられていたかと思いますが、なぜふたたびオンラインゲーム制作に取り組まれるようになったのでしょう。

 最初にお話したように、私たちはドロッセルマイヤーズを「遊び」の店にしていきたいと思っています。必ずしもゲームだけにこだわっている訳ではありませんし、ましてやアナログゲームなのかオンラインゲームなのかには全くこだわっていないんです。『パイレーツ・オブ・リベルタ』はオンラインゲームであると同時にカードゲームでもあるので、外側の方から見てもドロッセルマイヤーズの仕事として納得してもらいやすいところもありますし、実際のところ普段ボードゲームを作るときとかなり近いノリで作ってるような気もします。

 ちょうど先行テストを終えたところですが、普通のオンラインゲーム運営ではあり得ないぐらいTwitterでお客さんとカジュアルに会話してますし、直接声を聞きながらバランス調整をしています。これは前職で10年オンラインゲームを作ったり運営したりしていた私からしても、かなり革命的な距離感なんです。いわば店をやるのと全く同じやり方でゲームを作っているという感覚です。これは大手ゲームメーカーではなかなかやろうと思ってもやれない、というかやらないほうがいいことかもしれません。商業サービスであれば、お客さんに見せる前に、きっちり内部テストでクオリティを保証してからリリースするべきだという考え方も、それはそれで正しいと思います。

 ただ、ドロッセルマイヤーズとしては「遊び手も作り手であり、作り手も遊び手である」という考え方で、うまくその距離感をキープしたまま『パイレーツ・オブ・リベルタ』をやっていけたらいいなと思っています。これは今のソーシャルゲームが、とことんマーケティング重視でユーザーの行動分析のもと作られているというのとも、ちょっと違います。「面白いゲームを作るには実際に遊んでみるのが一番!」という、シンプルだけどなかなか実現できないやり方を実践してみようということです。

--今後ゲームや遊びについて、どのように取り組んでいきたいと考えていますか。

 先ほどの人狼を一段階自由にしたいという話ともつながりますが、ドロッセルマイヤーズが目指しているのはとにかく「自由」です。ジャンル化、商業化されきっていないぶんデジタルゲームやキャラクター玩具よりも自由なのがボードゲームの面白さです。でも、それがだんだんジャンル化してくるとしたら、私たちはそこからも自由でいなければなりません。

 ボードゲームよりもさらに自由な遊びの世界というのは、なにせジャンル化されていないものなので説明するのは難しいですが、しいていうなら子供が外で遊ぶ鬼ごっこ、かくれんぼのような面白さです。あるいは弊社の真城七子が自著で描いているような西洋貴族のいきすぎた文化の面白さ。そういう原初的なものから退廃的なものまで、純粋な面白さを探して、それをお仕事にしていきたいと思います。例えば最新型の、現代の子供が夢中になる超面白い缶けりを考案してほしいという依頼があれば、ぜひ挑戦してみたいですね。『パイレーツ・オブ・リベルタ』の「Liberta」も「自由」の意味ですし、私たちもできるだけ先々まで、自由を求める海賊のような姿勢でいたいと思います。

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