ではマウスを使うためにさっそくマウスの上蓋側を開けてバッテリを入れてみよう。蓋はなかなか開かないが上蓋との間に爪を入れたりしてなんとかはずすことに成功。するとまず左右のクリックボタンの中央に接点らしきものが等間隔で縦に配置されている。マウスの上蓋を閉じた状態では、この部分を指先で上下に動かすとマウスのポインタも上下に動くのだが、こんな単純な機構で動くとはなんだか信じられないような気がしてしまう。
そして上蓋を完全に取り去ってみれば真ん中には長方形の穴が開いており、ここにバッテリが入るわけだ。本体を小型化するために乾電池を入れる余裕はなかったのかもしれない。しかしバッテリを入れる部分を良く見ると、なぜかマイクロSDカードスロットらしきものが見えるではないか。そしてその手前にあるのはなにやら15桁の数字のラベルと、何かが入りそうなスロットがある。マウスのはずなのになんでこんなのがあるんだ?マニュアルがないからこの機能もわかんないし……。
とまあここまで気がつかない振りをしていたが(笑)、こりゃどう見てもSIMカードを入れるスロットだよね。15桁の数値も携帯電話には必ずあるIMEI番号だ。ということで手持ちのSIMカードを入れてみたら、当たり前だけどぴったりとはまるじゃないの!ヘッドセットが付属していたのはこのマウスがタダのマウスじゃなく「ケータイマウス」、いや「トンデモケータイ」だったからなのだ!
SIMカードをセットしたらその上からバッテリを入れればいいわけである。そしてマウスの上蓋を再びはめれば準備は完了だ。しかしこれまでにはVoIP用の受話器になるマウスなんてのがあったが、SIMカードが入ってケータイになっちゃうマウスなんて製品はあっただろうか?今回もなんと中国が世界初なのか?しかもここまでスタイリッシュな製品にするなんて、やはりトンデモメーカーは侮れんぞ。
ではこのワイヤレスマウス、どうやってケータイとして使うのだろう。その答えはマウスの背面にあった。マウスを持ったまま恐る恐る裏返してみると、そこにディスプレイや数字キーが配置されているのだ。なるほどこうやってケータイをここに入れれば、普段マウスを使うときも邪魔にはならない。しかし本当、どうして今までこんな製品が出てこなかったんだろう?
さっそくケータイの電源を入れてみれば、きちんと起動し待ち受け画面が表示される。これを見るとこれがさっきまでマウスであったとは到底思えないほど、正しくケータイになっている。しかし手首を返してマウスの表側に向きを変えてみれば、やはりこれはどこから見てもただのマウスにしか見えない。ここまでケータイをカモフラージュしてしまうとは中国恐るべしだ!
なお、なかなか開けるのが難しかったマウスの上蓋側だったが、ケータイ側の数字キーの下にあるスリット部分を押すことで簡単にはずすことができた。マニュアルもなしなので本体のあらゆるところを触りまくったのだが、まさかここを押すとは想像もできなかった。せめてバッテリの入れ方くらいはシールなどで指示してほしいものである。
またマウスには無線のON/OFFスイッチはない。バッテリを入れるだけで電源が自動的に入るようだ。電池を持たせるためにはバッテリをはずしておいたほうがよさそうであるが、そうなると今度はケータイとして使えなくなる。いや待てよ、ってことはこのケータイ、待ち受け時間ってどうなっているんだろう?マウスの使用頻度によってあっという間にバッテリがなくなっちゃう、なんてことにもなるんだろうか?
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