電通は3月6日、携帯電話ユーザー1000人を対象にした「モバイル調査(第56回)」と、スマートフォン(スマホ)、タブレット(タブ)、PCのユーザー300人を対象にスマート機器に関する家族の利用実態を調べた「スマート家族調査」の結果を発表した。
スマホとタブ、PCの3つを“スマート3兄弟”と名付け、これらのセット利用によってもたらされるコミュニケーションや生活を取り巻くモノの変化や将来需要を探っている。
携帯電話利用者1000人に現在利用している機器を聞くと、PCが96%、スマホが53%、タブが18%という結果となった。この1年間での増加をみると、スマホは1.5倍(36%→53%)、タブは2倍(9%→18%)に成長。スマート3兄弟の3点セットでの利用率は11%に到達している(図1)。
クラウドサービスの利用率は、スマホ利用者(533人)で22%、3兄弟セット利用者(107人)では38%だった。今後のクラウド利用意向は、スマホ利用者で71%、3兄弟セット利用者で86%だった。
3兄弟セット利用者(107人)に「スマホで便利な機能」を聞くと、1位は「カメラ」で40%、以下、2位「辞書」(32%)、3位「音楽」(28%)だった。「スマホで代用できない機器」は、1位が「PC」(94%)、2位「本・新聞・雑誌」(92%)、3位「タブ」(90%)。3兄弟は、競合関係ではなく補完しあう関係にあると分析している。
20~49歳の既婚の3兄弟セット利用者(300人)のソーシャルサービスの利用率はFacebook、mixi、TwitterなどのSNSが67%、そのうち39%が家族間でもSNSを利用していることがわかった。また、LINEやSkypeなどのソーシャルチャットは46%で、そのうち57%が家族間でも利用していると回答した(図2)。
SNS利用者(200人)に、家族でソーシャルを利用することへの意識をたずねたところ、60%が「家族にソーシャル上の人間関係を見られても気にならない」と回答。家族とソーシャル上でつながることを便利だととらえている利用者も41%いることがわかった(図3)。
家族に見られても平気なデータや情報は「音楽ファイル」「写真」「電子書籍」の順で、困るデータや情報は「サイト閲覧履歴」「ブックマーク」「動画ファイル」の順となった。
PCは自分専用と回答した人は60%。1人1台で利用したい機器は、スマホ77%、タブ34%、ノートPC29%、デスクトップPC12%だった。1人1台ニーズは、タブの方がPCより高いという結果となったとしている。
写真やCD、本などの平均所蔵数は、写真が1255枚、CDが138枚、本が190冊。これらのデジタル&クラウド化ニーズは、写真が76%、CD67%、本33%だった(図4)。
スマホで操作したいことは、1位「テレビ番組の予約」(62%)、2位「エアコンの操作」(58%)、3位「クルマの位置確認」「部屋の様子確認」(46%)の順。これから欲しいスマート家電は「自分で掃除するトイレ」(56%)、「自分で掃除するお風呂」(56%)、「自分で掃除する掃除機」(49%)の順となった。
「モバイル調査(第56回)」は1月、関東圏の15~49歳の携帯電話利用者1000人を対象にネットアンケート形式で実施された。スマート3兄弟に関する家族の利用実態について調べた「スマート家族調査」は2012年10月、三大都市圏の20~49歳の既婚男女で、3兄弟の利用者300人を対象に実施された。
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