「ここからが本当に面白くなる。私がこれまでに示したのは、基本的な検索手法をSocial Graphに応用できるということだ。それ自体でクールなアイデアではあるが、ほかにもできることはたくさんある」(Curtiss氏)
グラフには本質的に多くの構造が備わっているので、「人々が全く新しい干し草の山を見つけるのをわれわれが手伝うことができれば、それは本当に素敵なことだ」とCurtiss氏は述べた。
つまり人々が、自分と既につながりのあることだけではなく、直接的につながってはいないことも検索できるようになってほしいとFacebookは望んでいる、とCurtiss氏は説明した。
「皆さんも気付くだろうが、先程実行したこのクエリの場合、われわれはそのクエリを開始した最初のノードから常に1ホップ離れている。多くの場合、複数の連続ホップを必要とする興味深いクエリがたくさん存在する」(Curtiss氏)
Curtiss氏はシナリオをさらに発展させて、ニューヨークに引っ越すのなら、仕事を探すかもしれないと言った。そこで同氏にできる1つのことは、友達の雇用主についてもっと多くの情報を得ることだ。
「われわれはそれをUnicornの内部で実行する。私のノードから始めて、友達のエッジを調べる。それらのノードから、別のエッジを通して、私の友達が勤務している企業に飛ぶことができる」(Curtiss氏)
これはUnicornの2つ目のステップにつながる。Curtiss氏が「Apply Operator」と呼んでいるものだ。Apply Operatorは入力結果セットを取得し、別のクエリをそれらの結果に適用する。
Curtiss氏は、「それは次元転移装置のようなものだ」と冗談を言い、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に出てくる時間旅行を実現する架空のテクノロジに言及した。同氏は「Apply OperatorがGraph Searchを可能にしている」と付け加えた。Apply Operatorは、ユーザーと、彼らに直接的なつながりのないこととを結びつけるからだ。
もっと多くの雇用主を見つけたい場合、Apply Operatorは友達の雇用主だけを対象とする検索から、ニューヨーク市で暮らし、そこで働く友達の友達の雇用主を対象とする検索に範囲を拡大する、とCurtiss氏は説明した。
しかしApply Operatorの問題は、検索を続けるにしたがって、検索結果が急激に増加することだ、とCurtiss氏は認めた。これは単純な計算をすると理解できる、と同氏は論じた。
100個のノードのエッジを要求した場合、その要求は1万個の出力ノードを取得し、次いでそこから、それらのノードのエッジを要求すると、100万個の出力ノードを取得することになる、とCurtiss氏は説明した。
簡単に言うと、ユーザーは何らかの方法で絞り込みを行う必要がある、とCurtiss氏は主張した。そこで登場するのがソーシャルランキングだ。そして、友達との直接のつながり(また、さらに細かく調整された検索語)が再び威力を発揮する。
とはいえ、Graph Searchはまだ比較的新しく、現時点ではFacebookのユーザーベースのごく一部にしか公開されていない。実際のところ、Graph Searchは現時点で、「数十万人の」Facebookユーザーに英語で提供されているにすぎない。そしてFacebookのチームは、すべてのユーザーにアクセスが認められるのがいつになるのかを明かそうとしない。
Lassen氏はその予定に関して産みの苦しみに言及し、このデータをすべてインデックス化するためには、エンジニアリングチームは「抜本的な拡張作業」を行う必要があると指摘した。
Curtiss氏は、Graph Searchが完成するまでの道のりはまだまだ長いことを認めてはいるが、同社チームはGraph Searchを向上させる方法についていくつかの「妙案」を持っている、と述べた。さらに、最高経営責任者(CEO)のMark Zuckerberg氏はこのプロジェクトを重要視していると表明している、とCurtiss氏は付け加えた。
Lassen氏は最後に次のように述べた。「この旅は1%しか終わっていない。つまりわれわれは、この分野にはもっと多くのことを成し遂げる非常に大きな機会があると気付いた」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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