「Browsershots」は、ウェブページの表示が特定ブラウザ上で崩れていないか、スクリーンショットを撮ってチェックできるサービスだ。ブラウザとバージョンを指定するだけでスクリーンショットを取得できるので、実環境を用意しなくともオンラインで手軽に表示チェックが行える。
本サービスの最大の特徴はなんと言っても対応ブラウザの細かさだ。前回紹介した同種サービスの「browserling」はInternet Explorer(IE)、Chrome、Firefox、Safari、Operaとメジャーブラウザに限定されていたが、本サービスではNetscapeといった古いブラウザから、LunascapeやSeaMonkeyなどもサポートし、また細かなバージョン違いにも対応する。さらにWindowsやMacに加え、LinuxやBSDといったプラットフォームごとの見え方の違いも再現できたり、JavaScriptやFlashのオンオフも指定できたりするなど、きめ細かさは圧倒的だ。
また、複数のブラウザを同時に指定してまとめて確認できるのも便利だ。サイトの閲覧環境が決まっているのであれば、それに合わせてチェックを入れ、一括出力すればよい。前回の「browserling」は一つずつしか指定できなかったので、1回の操作で複数の環境をチェックしたい場合は本サービスのほうが便利だ。無料のユーザー登録を行えば、これらの条件を保存することもできるので、いちいちチェックボックスをオンオフする手間も省ける。
ただしその反面、指定した条件を一つひとつチェックしていくことから、時間はそれなりにかかる。1~2分ごとに一つずつ出力結果がアップロードされるといったペースで、10個ほどの条件を指定していれば十数分かかることもざらだ。これはサーバが重いというよりも、すべてのチェックボックスをオンにして実行するなど無茶な操作をされないために、あえてリミットをかけてあるようだ。このあたりは運用の側でカバーすべきで、ひとつだけの環境をなるべく早くチェックしたいというのであれば、前回紹介した「browserling」のほうが向いていることになる。
なお、前回の「browserling」が画面上の仮想ブラウザ上にレイアウト可変の状態で表示していたのと異なり、本サービスはスクリーンショットのPNG画像を出力し、そこへのリンクが貼られる形になる。つまり画像の形でダウンロードが行えるわけで、手元に表示状態を残しておきたい場合には便利だが、画面を見てからウィンドウサイズを変更するといった使い方には向かない。同じブラウザ環境チェックサービスと行ってもかなり違いがあるので、特徴を見極めて他サービスと使い分けるのがよいだろう。
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