日々の仕事の中で、最も時間がかかっていることは何だろうか。メールの処理だろうか、それとも報告書や企画書の作成だろうか。いずれにしろこれらの仕事に共通して必要とされる能力は「文章力」だ。本書は、仕事の大半を占める文章を書く力を身につけ、メール処理や資料作成にかかる時間を減らすことを目的としている。
本書のタイトルは「仕事ダイエット」。そのタイトルからは、仕事のさまざまな部分での効率化を推奨するものかと思ったが、実際には仕事の根幹を成す文章作成力の向上に焦点が当てられている。
文章の論理構成を徹底的に学ぶことにより、文章を作ることが楽になる上、相手にも伝わりやすくなるからだ。第2章では、ショートカットキーの使い方や、スライド作成時の注意事項など、習得した文章力を補助するようなパソコンスキル向上のためのヒントが掲載されている。文章そのものに関係する第1章と第3章を読んでから、第2章を読むのもいいかもしれない。
文章力を身につけるのは容易なことではない。しかし、いったん身につければ、その後の長い仕事人生がどんなに楽になるか計り知れない。本書に掲載されている例文は、ビジネスパーソンならば身近にあふれているような実践的な例ばかりである。「書けない」と悩んでいる暇があったら、すべての例題に取り組むことをお勧めする。
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